看護師国家試験の出題傾向分析

看護師国家試験は毎回240問が出題され、必修問題の絶対基準(8割)と一般問題・状況設定問題の相対基準の両方を満たす必要がある試験です。直近の第115回は受験者59,614名・合格者52,666名で合格率88.3%と、第114回の90.1%から1.8ポイント低下し、過去10回で最も低い水準となりました。9割前後が合格する試験とはいえ、毎回5,000名を超える不合格者が出ています。必修で1点でも基準を割れば他がどれだけ取れていても不合格になる制度設計のため、対策の順序を間違えないことが何より重要です。本記事では直近3回・720問の出題データから、試験の実態と学習戦略を解説します。

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合格率と合格基準

直近の合格率88.3%第115回・受験59,614人/合格52,666
合格基準必修問題50点満点中40点以上(8割・絶対基準)を満たし、かつ一般問題・状況設定問題の合計得点が毎年設定されるボーダー(相対基準。第115回は249点満点中166点以上)以上であることの両方が必要。
回次実施年受験者数合格者数合格率
第115回202659,61452,66688.3%
第114回202563,13156,90690.1%
第113回202463,30155,55787.8%
第112回202364,05158,15290.8%
第111回202265,02559,34491.3%
第110回202166,12459,76990.4%
第109回202065,56958,51489.2%
第108回201963,60356,76789.3%
第107回201864,48858,68291%
第106回201762,53455,36788.5%

受験者数・合格者数・合格率は各実施機関の公式発表値(出典)。合格基準の詳細・最新情報は必ず公式発表をご確認ください。

直近回(第115回)の総評

第115回の合格率は88.3%でした。第114回の90.1%から1.8ポイント下がり、過去10回では第113回の87.8%に次ぐ低さ、直近では最も厳しい結果です。過去10回の合格率は87.8%から91.3%の範囲で推移しており、9割を挟んで上下する構図自体は変わっていませんが、6,948名が不合格になった回であることは重く受け止めるべきです。合格基準は二本立てで、必修問題は50点満点中40点以上(8割・絶対基準)、一般問題・状況設定問題は毎年設定される相対基準のボーダーで、第115回は249点満点中166点以上(得点率約67%)でした。形式面では、画像・図表を含む問題は第115回で9問と、第113回の11問、第114回の13問から減少し、全240問に占める割合はごくわずかです。複数選択問題も21問と全体の1割未満にとどまります。つまりこの試験は、画像読影や特殊な出題形式ではなく、文章で示された状況から正しい判断を選ぶ力を単一解答中心で問う試験です。合格率が下がった回の教訓は明確で、標準的な問題を確実に取り切る基礎の網羅性と、必修で絶対に8割を割らない安定感の2点に尽きます。

出題形式の統計(回次別)

回次問題数画像・図表つき45203040複数選択
第115回2409(4%)19841121
第114回24013(5%)20336122
第113回24011(5%)200381119

画像・図表つき問題や複数選択形式の比率は、実際の解き味と時間配分に直結します。 比率が高い回次が続く場合は、画像問題への慣れを演習に組み込んでおくのが安全です。

合格から逆算する学習戦略

学習戦略は合格基準の構造から逆算します。この試験は必修問題50点満点中40点以上という絶対基準が最初の関門で、ここを1点でも割ると一般問題・状況設定問題の出来にかかわらず不合格です。したがって第一優先は必修レベルの基本事項を完璧にすることです。必修は基礎的な内容が中心ですが、8割という基準は「うっかりミスの許容量が10点分しかない」ことを意味し、曖昧な知識のまま本番を迎えるのは危険です。前半期は必修レベルの知識を全範囲で固め、模擬的に必修50問を解いて45点以上を安定して取れる状態を目指してください。第二段階は一般問題・状況設定問題の対策です。第115回のボーダーは249点満点中166点以上、得点率にして約67%でした。相対基準のため毎年変動しますが、7割を安定して取れれば安全圏という水準感で計画を立てるのが現実的です。状況設定問題は患者の状態・経過を読んで観察・ケア・優先順位を判断させる形式で、知識の暗記だけでは得点が伸びません。事例文から「今この患者に最も必要なことは何か」を考える演習を積むことが不可欠です。過去問は直近3回・720問が分析対象として揃っています。まず最新の第115回を時間を計って通しで解き、必修・一般・状況設定それぞれの得点率を測ってから、弱い領域に絞って遡る使い方が効率的です。複数選択問題は毎回19〜22問、画像を含む問題は9〜13問と少なく、形式対策に時間を割く必要はほぼありません。その分の時間を、頻出知識の反復と状況判断の演習に集中投下してください。分野別の演習はこのサイト上でも行えます。

よくある質問

看護師国家試験の合格率はどのくらいですか?

直近の第115回は受験者59,614名・合格者52,666名で合格率88.3%でした。過去10回では87.8%(第113回)から91.3%(第111回)の間で推移しており、おおむね9割前後で安定しています。ただし第115回は過去10回で最低の水準で、6,948名が不合格になっています。受験者数が約6万名と非常に多い試験のため、合格率が1ポイント動くだけで数百名規模の差が生まれます。

合格基準・ボーダーはどうなっていますか?

2つの基準を両方満たす必要があります。第一に必修問題で50点満点中40点以上(8割)。これは毎回固定の絶対基準で、ここを割ると他の得点にかかわらず不合格です。第二に一般問題・状況設定問題の合計得点が、毎年設定される相対基準のボーダー以上であること。第115回は249点満点中166点以上で、得点率にして約67%でした。必修の絶対基準が最初の関門になるため、対策は必修レベルの完成から始めるのが鉄則です。

過去問は何年分解くべきですか?

本サイトでは直近3回・720問を収載しており、まずこの範囲の完全習得を推奨します。出題構成は3回とも240問で一貫しており、直近回の問題がそのまま本番の水準を示します。効率的な進め方は、最新の第115回を通しで解いて必修・一般・状況設定の得点率を測り、弱点領域を特定してから残りの回を分野別に演習する方法です。同じ問題を繰り返し、全選択肢の正誤根拠を説明できる状態まで仕上げることが得点の安定につながります。

必修問題はなぜそれほど重要なのですか?

必修問題だけが絶対基準だからです。一般問題・状況設定問題は受験者全体の出来に応じてボーダーが変動する相対基準ですが、必修は50点満点中40点以上という基準が毎回固定されており、39点以下なら他が満点でも不合格です。裏を返せば、失点の許容量は10点分しかありません。基礎的な内容が中心とはいえ、体調や緊張で数問落とすことは十分あり得るため、模擬演習で常に45点以上を取れる余裕を持って本番に臨むことが重要です。

画像問題や複数選択の問題は多いですか?

多くありません。画像・図表を含む問題は直近3回で9〜13問(第115回は9問)、複数選択問題も19〜22問(第115回は21問)と、いずれも全240問の1割未満です。大部分は文章で提示された知識・状況を単一解答で問う形式のため、特殊な形式対策に時間を割く必要はほぼありません。その分、頻出知識の正確な暗記と、状況設定問題で問われる観察・ケアの優先順位判断の演習に学習時間を集中させるのが合理的です。

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本ページはコクシメイク収録の全問題データから自動集計しています。分野の分類は編集部の整理に基づくもので、 公式の出題基準とは異なる場合があります。演習は学習アプリから、問題の閲覧は看護師国家試験のページからどうぞ。