Y2019M10Q4|2019年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
光電効果では軌道電子が入射光子の全エネルギーを受け、光電子として放出される一方、入射光子は消滅します。光電効果の発生確率は光子エネルギーの上昇とともに急速に低下します。
解説
光電効果は光子が消滅して光電子を出し、コンプトン効果は反跳電子とエネルギーの低い散乱光子を残します。電子対生成のしきい値は1.022 MeVです。
光子の静止質量は0で、電子の静止質量と同じではありません。
選択肢の確認
1.入射エックス線のエネルギーが中性子1 個の静止質量に相当するエネルギー以上になると、電子及び陽電子を生じる電子対生成が起こるようになる。
判定:正答(誤っている記述・組合せ)。 光子の静止質量は0で、電子の静止質量と同じではありません。
2.コンプトン効果とは、エックス線光子と原子の軌道電子とが衝突し、電子が原子の外に飛び出し、光子が運動の方向を変える現象である。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 コンプトン効果では入射光子が電子へエネルギーと運動量の一部を与え、反跳電子と低エネルギーの散乱光子が生じます。
3.コンプトン効果による散乱エックス線は、入射エックス線のエネルギーが高くなるほど前方に散乱されやすくなる。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 コンプトン散乱の角度分布は光子エネルギーが高いほど前方へ偏るため、このエネルギー依存の説明は正しいです。
4.光電効果とは、原子の軌道電子がエックス線光子のエネルギーを吸収して原子の外に飛び出し、光子が消滅する現象である。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 光電効果では軌道電子が入射光子の全エネルギーを受け、光電子として放出される一方、入射光子は消滅します。
5.光電効果が生じる確率は、入射エックス線のエネルギーが増大すると、コンプトン効果に比べて急激に低下する。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 光電効果の発生確率は光子エネルギーの上昇とともに急速に低下します。高エネルギーほど光電吸収の寄与が小さくなる関係です。
覚えるポイント
コンプトン散乱の角度分布は光子エネルギーが高いほど前方へ偏るため、このエネルギー依存の説明は正しいです。高エネルギーほど光電吸収の寄与が小さくなる関係です。コンプトン効果では入射光子が電子へエネルギーと運動量の一部を与え、反跳電子と低エネルギーの散乱光子が生じます。