Y2021M10Q4|2021年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線と物質の相互作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
光電効果では入射光子が全エネルギーを軌道電子へ渡して消滅し、光電子を放出します。光電効果で放出される電子は光電子です。
解説
光電効果は光子が消滅して光電子を出し、コンプトン効果は反跳電子とエネルギーの低い散乱光子を残します。電子対生成のしきい値は1.022 MeVです。
コンプトン散乱光子は反跳電子へエネルギーを渡すので、入射光子よりエネルギーが低く波長が長くなります。
選択肢の確認
1.コンプトン効果により散乱するエックス線の波長は、入射エックス線の波長より短く、散乱角は、0~90°の間に分布する。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 コンプトン散乱光子は反跳電子へエネルギーを渡すので、入射光子よりエネルギーが低く波長が長くなります。短くなることはありません。
2.レイリー散乱は、エックス線が原子と弾性的に衝突して運動の向きを変える現象であり、散乱エックス線の波長は入射エックス線の波長より長くなる。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 レイリー散乱は弾性散乱なので、進行方向は変わっても光子エネルギーと波長は実質的に変化しません。
3.光電効果により原子から放出される電子を反跳電子という。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 光電効果で放出される電子は光電子です。反跳電子という名称はコンプトン散乱で光子から運動量を受けた電子に用います。
4.光電効果により原子から放出される電子の運動エネルギーは、入射エックス線のエネルギーに等しい。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 光電効果では入射光子が全エネルギーを軌道電子へ渡して消滅し、光電子を放出します。発生確率は概して原子番号が大きいほど増え、光子エネルギーが高いほど急減します。
5.電子対生成は、入射エックス線のエネルギーが、電子2 個の静止質量に相当するエネルギー以上でなければ起こらない。
判定:正答(記述・組合せは正しい)。 光子の静止質量は0で、電子の静止質量と同じではありません。
覚えるポイント
レイリー散乱は弾性散乱なので、進行方向は変わっても光子エネルギーと波長は実質的に変化しません。短くなることはありません。反跳電子という名称はコンプトン散乱で光子から運動量を受けた電子に用います。