Y2025M10Q4|2025年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
光電効果では入射光子が全エネルギーを軌道電子へ渡して消滅し、光電子を放出します。レイリー散乱は弾性散乱なので、進行方向は変わっても光子エネルギーと波長は実質的に変化しません。
解説
光電効果は光子が消滅して光電子を出し、コンプトン効果は反跳電子とエネルギーの低い散乱光子を残します。電子対生成のしきい値は1.022 MeVです。
レイリー散乱は弾性散乱なので、進行方向は変わっても光子エネルギーと波長は実質的に変化しません。
選択肢の確認
1.レイリー散乱により散乱されたエックス線の波長は、入射エックス線の波長より長くなる。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 レイリー散乱は弾性散乱なので、進行方向は変わっても光子エネルギーと波長は実質的に変化しません。
2.光電効果が生じる確率は、入射エックス線のエネルギーが増大すると、コンプトン効果に比べて急激に低下する。
判定:正答(記述・組合せは正しい)。 光電効果の発生確率は光子エネルギーの上昇とともに急速に低下します。高エネルギーほど光電吸収の寄与が小さくなる関係です。
3.光電効果により原子から放出される電子の運動エネルギーは、入射エックス線のエネルギーに等しい。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 光電効果では入射光子が全エネルギーを軌道電子へ渡して消滅し、光電子を放出します。発生確率は概して原子番号が大きいほど増え、光子エネルギーが高いほど急減します。
4.コンプトン効果とは、原子のK 殻、L 殻等の内殻電子がエックス線光子のエネルギーの一部を吸収して原子の外に飛び出し、入射エックス線が散乱される現象である。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 コンプトン効果では入射光子が電子へエネルギーと運動量の一部を与え、反跳電子と低エネルギーの散乱光子が生じます。
5.コンプトン効果によるエックス線の散乱は、入射エックス線のエネルギーが高くなると、前方より後方に多く生じるようになる。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 入射光子エネルギーが高いほどコンプトン散乱は前方へ集中します。後方散乱が前方散乱より多くなるという向きは逆です。
覚えるポイント
入射光子エネルギーが高いほどコンプトン散乱は前方へ集中します。後方散乱が前方散乱より多くなるという向きは逆です。発生確率は概して原子番号が大きいほど増え、光子エネルギーが高いほど急減します。高エネルギーほど光電吸収の寄与が小さくなる関係です。