38AM52|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
常温において正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、抵抗率、導電率、電流密度、電線の抵抗値の基本関係が問われています。
電線の抵抗値は、次の式で表されます。
- R = ρL / A
ここで、
- R:抵抗値
- ρ:抵抗率
- L:長さ
- A:断面積
この式から、電線の抵抗値は長さに比例し、断面積に反比例することがわかります。
解説
常温における導体や絶縁体の性質では、まず抵抗率と導電率を区別することが重要です。
抵抗率 ρ は、物質の電気の流れにくさを表します。
導電率 σ は、物質の電気の流れやすさを表します。
両者には次の関係があります。
- σ = 1 / ρ
つまり、抵抗率が小さい物質ほど導電率は大きく、電気を流しやすい物質です。
また、電線の抵抗値は、
- R = ρL / A
で表されます。
したがって、
- 長さ L が長いほど抵抗値は大きくなる
- 断面積 A が大きいほど抵抗値は小さくなる
- 同じ長さ・同じ材質なら、太い電線ほど抵抗値は小さい
という関係になります。
ひっかけポイント
抵抗率や導電率は、基本的には物質の性質を表す値です。
電流を流したから導電率がその電流に比例して大きくなる、という考え方ではありません。
選択肢の確認
1.誤り。
純水は電解質をほとんど含まないため、常温では導体とはみなしません。水道水や生理食塩水はイオンを含むため電気を通しやすくなりますが、純水は電気を通しにくい物質です。
2.誤り。
常温では、銅は金よりも抵抗率が小さい金属です。金は化学的に安定で接点材料などに使われますが、抵抗率が銅より小さいわけではありません。
3.誤り。
導電率は物質の性質を表す値であり、電流そのものに比例する量ではありません。導電率が大きい物質ほど、同じ電界で大きな電流密度が流れやすくなります。
4.誤り。
電流密度は、単位断面積あたりの電流です。導体内では J = σE のように、導電率や電界と関係します。物質の抵抗値そのものに比例する、という説明は不適切です。
5.正しい。
電線の抵抗値は R = ρL / A で表されます。断面積 A が大きくなるほど抵抗値 R は小さくなるため、電線の抵抗値は断面積に反比例します。
覚えるポイント
- 抵抗値の基本式は、R = ρL / Aです。
- 電線の抵抗値は、長さに比例します。
- 電線の抵抗値は、断面積に反比例します。
- 導電率は電気の流れやすさ、抵抗率は電気の流れにくさを表します。
- 銅は金より抵抗率が小さいこともよく問われます。