115C015|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
日常生活において肺への影響が大きい自然放射線を放出するのはどれか。 1つ選 べ。
解答・解説を見る
正解: b
正答
b
この問題のポイント
日常生活で肺への放射線影響が大きい自然放射線源は、地中のウラン系列から生じる放射性気体のラドンです。
解説
ラドンは、土壌や岩石中に存在するウランなどの崩壊系列で生じる放射性希ガスです。建物内へ侵入して空気中に蓄積することがあります。
ラドンそのものやその壊変生成物を吸入すると、気道・肺に沈着し、主にアルファ線を放出します。アルファ線は飛程が短い一方、線エネルギー付与が大きいため、肺組織への内部被ばくが問題になります。
放射線防護のポイント
外部被ばくでは皮膚で止まりやすいアルファ線も、吸入して体内へ入ると局所組織へ大きな影響を与えます。
選択肢の確認
a.ヨード
誤り。
放射性ヨードは医療や原子力事故で問題となり、主に甲状腺へ集積します。日常生活で肺への影響が大きい代表的な自然放射線源ではありません。
b.ラドン
正しい。
自然界に存在する放射性気体で、吸入した壊変生成物が肺へ沈着し、アルファ線による内部被ばくを生じます。
c.カリウム
誤り。
天然のカリウムにはカリウム40が含まれ、体内被ばくの一因となります。しかし全身に分布し、肺への影響が特に大きい自然放射線源ではありません。
d.ガリウム
誤り。
ガリウム67などは核医学検査で用いる人工放射性核種です。日常生活における主要な自然放射線源ではありません。
e.テクネチウム
誤り。
テクネチウム99mは核医学検査で広く用いられる人工放射性核種です。自然環境から日常的に肺へ影響を与える放射線源ではありません。
覚えるポイント
- 肺への自然放射線被ばくで重要なのはラドンです。
- ラドン壊変生成物は吸入され、肺でアルファ線を放出します。
- アルファ線は内部被ばくで影響が大きくなります。