117A058|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
65 歳の男性。右側顎下部の腫脹を主訴として来院した。2 年前から同部の腫脹 と消退を繰り返していたがそのままにしていたという。腫脹部は限局性で、軽度の 圧痛を認める。初診時のエックス線画像(別冊No. 22A)とCT(別冊No. 22B、C) を別に示す。 手術に際し切開するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
食事時などに反復する顎下部腫脹と唾石所見から、顎下腺管内唾石を考え、口腔内からWharton管を切開します。
解説
顎下腺の導管はWharton管で、顎下腺深部から口底を前方へ走り、舌下小丘へ開口します。導管前方部の唾石は、口底粘膜を切開し、導管を開いて摘出することがあります。
手術では舌神経との位置関係、導管の走行、唾石の固定、導管狭窄を確認します。Stensen管は耳下腺管です。
画像の確認
実画像では、骨表示CTで下顎右側前方の口底に小さな楕円形高吸収体があり、軟組織表示でも顎下腺から前方へ向かう導管経路上に石灰化像が見える。腺体内ではなくWharton管内の唾石を示す位置であり、同管を切開する正答eにつながる。
選択肢の確認
a.広頸筋
誤り。
広頸筋は顎下部皮下にある筋で、口腔内から顎下腺管内唾石を摘出する際の切開対象ではありません。
b.舌下腺
誤り。
舌下腺は口底にありますが、顎下腺導管内唾石の摘出で切開する導管そのものではありません。
c.顎舌骨筋
誤り。
顎舌骨筋は口底の隔壁であり、前方のWharton管内唾石摘出で通常切開する構造ではありません。
d.Stensen 管
誤り。
Stensen管は耳下腺管で、上顎第二大臼歯対向部の頰粘膜へ開口します。
e.Wharton 管
正しい。
Wharton管は顎下腺管で、導管内唾石を口腔内から摘出する際に切開します。
覚えるポイント
- 顎下腺管:Wharton管、舌下小丘へ開口。
- 耳下腺管:Stensen管、上顎第二大臼歯対向部へ開口。
- 顎下腺唾石は食事時の腫脹・疼痛が典型です。