118A032|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
下顎左側第一大臼歯の口腔内写真(別冊No. 8A)とエックス線画像(別冊No. 8B) を別に示す。 治療方針で適切なのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・c
正答
b、c
この問題のポイント
下顎大臼歯の進行した根分岐部病変では、再生療法だけでなく、根分岐部を清掃しやすい形態へ変える歯根分離やトンネリングを検討します。
解説
根分岐部病変の治療は、病変の進行度、水平的・垂直的骨欠損、根の離開度、歯根長、歯内療法の必要性、患者の清掃能力を踏まえて選びます。
歯根分離は、下顎大臼歯を近心根と遠心根に分け、各根を独立した単根歯のように管理する方法です。トンネリングは根分岐部を口腔内へ開放し、清掃器具を通せる形態にします。
画像の確認
実画像では、下顎左側第一大臼歯の頰側歯頸部に根分岐部へ続く陥凹がみられ、X線像では両根間の骨が失われた明瞭な透過像が写っている。進行したIII度根分岐部病変に対する歯根分離とトンネリングを選ぶ正答b・cに対応する。
選択肢の確認
a.GTR 法
誤り。
GTR法は主に再生可能性のある限局性の根分岐部病変で検討します。進行した交通性病変では予知性が低くなります。
b.歯根分離
正しい。
根を分離して清掃性と補綴設計を改善し、保存を図る方法です。
c.トンネリング
正しい。
根分岐部を開放して患者が清掃できる形態にする方法で、根の離開が十分な下顎大臼歯などに適応します。
d.FGF-2 製剤の応用
誤り。
歯周組織再生療法に用いますが、広範な交通性根分岐部病変では適応が限られます。
e.ファーケーションプラスティ
誤り。
根分岐部入口の形態修正は比較的軽度の病変で行います。進行病変への主要な治療方針ではありません。
覚えるポイント
- 進行した根分岐部病変では清掃性の確保が重要です。
- 下顎大臼歯では歯根分離やトンネリングを検討します。
- 再生療法の適応は病変形態と残存骨で判断します。