61AM035第61回 作業療法士国家試験 過去問

注意欠如多動症〈注意欠如・多動性障害〉児と比較し、自閉スペクトラム症〈自閉 症スペクトラム障害〉児の特徴はどれか。

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正解: 5

正答

5.いつもと違う道を通るとパニックになる。

この問題のポイント

自閉スペクトラム症(ASD)の核心的な特徴である「同一性保持(insistence on sameness)」が、子どもの行動に現れる。これはADHDとは異なる、環境やルーティンの変化に対して強い抵抗を示す行動パターンであり、臨床で重要な鑑別ポイントとなる。

解説

自閉スペクトラム症の特徴として、ルーティンや環境の変化に敏感に反応し、予期しない変化に対して不安やパニックを示すことが知られている。この行動は「同一性保持」と呼ばれるもので、例えば「いつもと同じ道を通る」ことが習慣化され、その道が変わると強い反応を示す。これはASDの典型的な行動パターンであり、ADHDの多動・衝動性や注意欠如とは異なる、発達的・認知的背景に基づく特徴である。

一方、ADHDの特徴は「物をなくす」「待つことができない」「すぐに他のことへ移る」など、注意の不安定や衝動性に関連する行動であり、ASDではこれらの症状は見られない。社会的相互作用が困難なこともASDの特徴だが、本問では「他児と遊ぶ」のような行動はASDの典型的な描写ではない。

選択肢の確認

1.他児とよく遊ぶ。:誤り。ASDでは社会的相互作用が困難で、遊びの共感が乏しいことが多い。
2.物をよくなくす。:誤り。これはADHDの不注意症状に該当。ASDでは見られない。
3.待つことができない。:誤り。ADHDの特徴で、ASDでは待つことへの困難は少ない。
4.すぐに他のことを始める。:誤り。注意の転動はADHDの特徴で、ASDでは課題の切り替えが困難な場合もあるが、本問の文脈では不適切。
5.いつもと違う道を通るとパニックになる。:正しい。ASDの「同一性保持」の具体例で、変化への強い抵抗が確認される。

覚えるポイント

ASDでは「ルーティンの変化に反応する」ことが重要。変化への不安やパニックは、生活の安定を支える上で大きな課題となるため、作業療法介入では「変化の予測」「段階的導入」「ルーティンの補助」が有効である。

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