109Q308|第109回 薬剤師国家試験 過去問
13 歳男性。身長135 cm、体重40 kg。近隣の公立病院脳神経外科にて頭蓋 咽頭腫の摘出術を受けたものの、血中下垂体ホルモン濃度の異常は改善せず、汎下 垂体機能低下症と診断され、いくつかのホルモン補充療法の一つとして成長ホルモ ン補充療法を行うこととなった。処方医より「ソマトロピン(遺伝子組換え)製剤 を使用したいが、患児及び患児の両親が先行バイオ医薬品とバイオ後続品(バイオ シミラー)のどちらを選択するかを判断できるように説明してほしい。」との依頼 を受け、病院薬剤師から先行バイオ医薬品とバイオ後続品の相違について説明を行 うこととなった。 病院薬剤師が、患児及び患児の両親に説明するにあたり、これまでに収集した情 報の確認を行った。情報として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
バイオ後続品は単純なジェネリックではありません。品質特性から臨床まで段階的な比較を行い、同等/同質性を示します。
解説
バイオ後続品は、先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性、有効性を有することを比較可能性評価で示して承認されます。開発では品質特性の詳細な比較、非臨床試験、臨床薬物動態・薬力学、必要な有効性・安全性・免疫原性の評価を組み合わせます。低分子後発医薬品のように、生物学的同等性試験だけで臨床評価がすべて不要になるとの説明は誤りです。2026年の指針Q&Aでは、品質・PK等を含む総合評価により有効性比較試験を省略できる場合が示されましたが、選択肢3のような一律省略ではありません。先行品より開発を効率化でき、薬価は通常低く設定されます。承認後も製造販売後のリスク管理を行い、医薬品リスク管理計画を作成します。
選択肢の確認
1.バイオ後続品は、先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性、有効性を有 する医薬品である。:正しい記述です。
2.バイオ後続品は、先行バイオ医薬品に比べて開発費が低く抑えられ、薬の価格 が安く設定されている。:正しい記述です。
3.生物学的同等性試験により先行バイオ医薬品との同等性が証明できれば、バイ オ後続品の臨床試験は不要である。:正答。試験時も現行も、その一条件だけで全臨床評価を省略はできません。
4.原則として、バイオ後続品の製造販売後調査が実施される。:試験時点の指針に沿う正しい記述です。
5.バイオ後続品について医薬品リスク管理計画の作成が求められている。:正しい記述です。
覚えるポイント
バイオシミラーは品質、PK・PD、免疫原性等の総合評価で同等/同質性を示します。