110Q213|第110回 薬剤師国家試験 過去問
31 歳女性。1 ケ月前に粘血便、下痢が出現したため近所の消化器内科を受 診し、大腸内視鏡検査により全大腸炎型潰瘍性大腸炎と診断された。医師との面談 で、患者が安価な治療を望んだため、処方1 による治療が開始され症状は改善し た。その後、病状が安定していたが、たびたびめまいや頭痛が生じたとの訴えが あったため、医師は処方1 を処方2 へ変更し、患者が処方2 の処方箋を持って薬局 を訪れた。 (処方1 ) サラゾスルファピリジン錠500 mg 1 回1 錠(1 日4 錠) 1 日4 回 朝昼夕食後、就寝前 14 日分 (処方2 ) メサラジン錠500 mg (注) 1 回2 錠(1 日4 錠) 1 日2 回 朝夕食後 14 日分 (注)エチルセルロースでコーティングした放出調節製剤 薬剤師が、処方2 の薬剤の服用及び注意事項について患者に説明する内容とし て、適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
エチルセルロース被覆メサラジンは放出調節製剤なので、被膜を壊さず服用し、寛解後も維持療法を続けます。
解説
エチルセルロースで被覆されたメサラジン錠は、消化管内で徐々に薬物を放出する設計です。粉砕すると放出制御が失われるため、原則として錠剤をそのまま服用します。被膜などが白い残渣として便中に見えることがありますが、直ちに無効を意味するものではありません。潰瘍性大腸炎は再燃しやすく、症状が改善しても処方どおり維持療法を継続します。メサラジンにグレープフルーツジュース回避を一律に求めるCYP3A4相互作用はありません。また長期罹患の潰瘍性大腸炎では大腸がんリスクを考慮し、内視鏡などのサーベイランスを避けるのでなく適切に受けます。
選択肢の確認
1.錠剤が大きくて飲みにくい場合は、粉砕し水や微温湯に懸濁して服用してもよ いこと。:放出調節被膜を壊すため粉砕しません。
2.糞便中に白いものがみられる可能性があること。:正答。製剤残渣が見えることがあります。
3.グレープフルーツジュースの飲用は避けること。:本剤で一律に必要な指導ではありません。
4.症状が改善しても、再燃しないように服薬を継続する必要があること。:正答。寛解維持が重要です。
5.処方2 の薬剤の服用中は、大腸がん検査を避けること。:必要なサーベイランスは継続します。
覚えるポイント
放出調節メサラジンは粉砕不可、便中残渣を説明し、寛解後も服用を継続します。