111Q134第111回 薬剤師国家試験 過去問

化学物質の安全性評価に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・3

正答

2・3

この問題のポイント

安全性評価の指標は、閾値を想定できるか、用量反応データからどの出発点を得られるかで使い分けます。

解説

NOAELは通常、反復投与毒性試験などで有害影響が認められない最大用量として求め、急性毒性試験だけから推定するものではありません。遺伝毒性発がん物質は安全な閾値を設定しにくいため、生涯発がんリスクを十分低い水準に抑える実質安全量VSDを用いることがあります。NOAELを直接設定できない用量反応データでは、所定の反応増加を与えるBMDと、その信頼限界下限BMDLを出発点にできます。ADIは閾値がある物質のNOAELなどを不確実係数で除して算出します。農薬のADIはヒトの健康影響を基礎とし、生態系影響は別の評価体系です。

選択肢の確認

1.化学物質の無毒性量(NOAEL)は、急性毒性試験から推定される。:誤り。反復投与試験などの用量反応から求めます。
2.遺伝毒性発がん物質の安全性評価の指標として、実質安全量(VSD)を用いる。:正答。許容できるほど低いリスクに対応する量です。
3.動物実験データから NOAEL が得られない場合に、ベンチマークドーズ (BMD)法が用いられることがある。:正答。用量反応曲線を利用します。
4.許容一日摂取量(ADI)は、閾値がない化学物質に適用される指標である。:誤り。原則として閾値を想定する物質に使います。
5.農薬の ADI は、ヒト及び生態系への影響を考慮して決められている。:誤り。ADIはヒトが生涯摂取しても影響がない量の指標です。

覚えるポイント

閾値ありはNOAEL等からADI、閾値なしの遺伝毒性発がん物質ではVSD、NOAELが得にくければBMD法です。

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