38AM26|第38回 管理栄養士国家試験 過去問
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち第38回午前・問17〜42
上部消化管疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
食道がん・胃食道逆流症・胃がん・ヘリコバクター・ピロリ菌・ダンピング症候群など、上部消化管疾患の基本知識を問う問題です。
解説
上部消化管とは食道・胃・十二指腸を指します。
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃の粘膜に住みつく細菌で、長く感染が続くと胃粘膜が薄くやせていく萎縮性胃炎を起こします。萎縮性胃炎は胃がんの重要な危険因子でもあります。
ひっかけ注意: ダンピング症候群には「早期」と「後期」があります。食後すぐに起こる早期は高浸透圧の食物が急に小腸に流れ込むことが原因で、インスリンとは関係ありません。食後2〜3時間後に起こる後期(晩期)こそインスリンの過剰分泌による低血糖が原因です。
選択肢の確認
1.わが国では、食道がんは、中部食道に比べて下部食道に多い。
誤り。日本の食道がんは扁平上皮がんが多く、中部食道に最も多く発生します。下部に多いのは欧米型の腺がんの傾向です。
2.胃食道逆流症では、下部食道括約筋機能の亢進がみられる。
誤り。胃食道逆流症は下部食道括約筋の機能が低下(ゆるむ)ことで胃酸が逆流して起こります。亢進ではありません。
3.早期胃がんでは、ボールマン(Borrmann)分類が用いられる。
誤り。ボールマン分類は進行胃がんの肉眼分類です。早期胃がんには別の分類(0型の亜分類)が用いられます。
4.ヘリコバクター・ピロリ菌感染は、萎縮性胃炎を起こす。
最も適当。ピロリ菌の持続感染は萎縮性胃炎を引き起こし、胃がんの危険因子にもなります。
5.早期ダンピング症候群は、インスリンの過剰分泌で起こる。
誤り。早期ダンピングは高浸透圧の食物が急速に小腸へ流入することで起こります。インスリン過剰分泌が関与するのは後期(晩期)ダンピングです。
覚えるポイント
- ピロリ菌感染は萎縮性胃炎を起こし、胃がんの危険因子となる。
- 胃食道逆流症は下部食道括約筋の機能低下が原因。
- 早期ダンピングは高浸透圧刺激、後期ダンピングはインスリン過剰による低血糖。