38PM129第38回 管理栄養士国家試験 過去問

臨床栄養学第38回午後・問111〜136

65 歳、男性。膜性腎症によるネフローゼ症候群。身長165 cm、体重65 kg、標準体重60 kg。血圧112/64 mmHg。空腹時血液検査値は、アルブミン2.0 g/dL、HbA1c 5.4%、LDL コレステロール200 mg/dL、カリウム3.5 mEq/L。尿たんぱく4.0 g/日。全身に浮腫があり、利尿薬を使用している。この患者の1 日当たりの目標栄養量に関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

ネフローゼ症候群(膜性腎症)の65歳男性(標準体重60kg)の目標栄養量を選ぶ問題です。

解説

ネフローゼ症候群では、尿中にたんぱく質が失われていても高たんぱく食にはせず、腎機能保護のため標準体重当たり0.8 g/kg/日程度とします。標準体重60 kgなので、たんぱく質は約48 g/日です。エネルギーは体たんぱく質の分解を防ぐため十分に確保し、LDLコレステロール200 mg/dLを踏まえて脂質の質と量にも配慮します。

浮腫があるため食塩制限は必要ですが、一般的な目標は6 g/日未満であり、3 g/日未満までの厳格な制限を一律に選ぶ設問ではありません。血清カリウムは3.5 mEq/Lで高値ではないため、2,000 mg/日未満に制限する根拠もありません。

選択肢の確認

1.エネルギーは、20 kcal/kg 標準体重とする。
適当でない。20 kcal/kgでは不足し、体たんぱく質の分解を招きます。十分なエネルギーを確保します。

2.脂肪エネルギー比率は、35%E とする。
適当でない。LDL高値があり、脂肪は控えめ(20〜25%E)にします。

3.たんぱく質は、0.8 g/kg 標準体重とする。
最も適当。腎保護のため過剰なたんぱく質は避け、0.8 g/kg程度が適切です。

4.食塩は、3 g 未満とする。
適当でない。浮腫に対する食塩制限は必要ですが、本問では一般的な6 g/日未満より厳しい3 g/日未満を選ぶ根拠がありません。

5.カリウムは、2,000 mg 未満とする。
適当でない。血清カリウムは3.5 mEq/Lで高値ではなく、カリウム制限を必要とする情報がありません。

覚えるポイント

  • ネフローゼ症候群でも高たんぱく食にはせず、たんぱく質は標準体重当たり約0.8 g/kg/日。
  • エネルギーを十分に確保し、食塩は浮腫・血圧に応じて制限する。
  • カリウム制限は血清値や腎機能を見て判断し、一律に行わない。

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