Y2026M04Q4|2026年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
相互作用ごとに放出粒子と確率の依存性を区別します。光電効果で出るのは光電子であり、反跳電子ではありません。コンプトン散乱は原子1個当たりでは電子数およそZとともに増え、低エネルギーでは横方向より前方・後方の散乱が大きくなります。
解説
光電効果で入射光子の全エネルギーを受けて出るのは光電子で、コンプトン散乱で運動量を受けるのが反跳電子です。コンプトン散乱確率は原子1個当たりでは電子数、概ね原子番号Zとともに増えますが、単位質量当たりではZ/Aがほぼ一定なため物質差が小さくなります。低エネルギーの角度分布では横方向より前方・後方側が大きくなります。
選択肢の確認
1.レイリー散乱では、エックス線の方向は変わるが、エネルギーは変わらない。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 レイリー散乱は弾性散乱なので、X線光子は進行方向を変えてもエネルギーをほぼ失いません。
2.光電効果が起こる確率は、エックス線のエネルギーが高くなるほど低下する。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 光電効果の発生確率は光子エネルギーの上昇とともに急減するため、高エネルギーほど低下する記述は正しいです。
3.光電効果により原子から放出される電子を反跳電子という。
判定:正答(誤っている記述・組合せ)。 光電効果で原子から放出されるのは光電子です。反跳電子はコンプトン散乱で光子から運動量を受けた電子の名称です。
4.コンプトン効果が起こる確率は、物質の原子番号が大きくなるほど増大する。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 原子1個当たりのコンプトン散乱確率は電子数、概ね原子番号Zとともに増えます。単位質量当たりではZ/Aがほぼ一定という別の比較があります。
5.コンプトン効果による散乱エックス線は、入射エックス線のエネルギーが低い場合は、横方向より前方と後方に散乱されやすい。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 低エネルギー光子のコンプトン散乱角分布は横方向より前方と後方が大きくなるため、この方向分布は正しいです。
覚えるポイント
光電効果で放出される電子は光電子、コンプトン散乱で運動量を得る電子は反跳電子です。コンプトン散乱確率は原子1個当たりでは電子数およそZに比例します。単位質量当たりではZ/Aがほぼ一定という別の比較があります。