17AM16|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
頭蓋の骨とその穴との組合せで誤っているのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
頭蓋底の孔とそれが開く骨の対応を問う問題です。中頭蓋窩の孔はほとんどが蝶形骨という点が要点です。
解説
各選択肢を検討します。
上顎骨と眼窩下孔の組合せは正しいものです。眼窩下孔は上顎骨の前面、眼窩下縁のやや下方にあり、眼窩下神経(三叉神経第2枝である上顎神経の枝)と眼窩下動静脈が通ります。この部位には経穴の四白があり、三叉神経第2枝痛の治療点として用いられます。
蝶形骨と正円孔の組合せも正しいものです。正円孔は蝶形骨大翼にあり、**上顎神経(三叉神経第2枝)**が通って翼口蓋窩に出ます。
側頭骨と卵円孔の組合せは誤りであり、これが正答です。卵円孔は蝶形骨大翼にある孔で、**下顎神経(三叉神経第3枝)**が通ります。側頭骨にある孔ではありません。なお、側頭骨にある主な孔と管は、**外耳孔、内耳孔(顔面神経と内耳神経)、茎乳突孔(顔面神経が出る)、頸動脈管(内頸動脈)**であり、頸静脈孔は側頭骨と後頭骨の間に形成されます。
後頭骨と舌下神経管の組合せは正しいものです。舌下神経管は後頭骨の大後頭孔の前外側にあり、舌下神経が通ります。後頭骨にはほかに**大後頭孔(延髄、椎骨動脈、副神経の脊髄根)**があります。
中頭蓋窩の孔をまとめて整理します。視神経管(蝶形骨小翼、視神経と眼動脈)、上眼窩裂(蝶形骨、動眼神経・滑車神経・眼神経・外転神経・上眼静脈)、正円孔(上顎神経)、卵円孔(下顎神経)、**棘孔(中硬膜動脈)**であり、いずれも蝶形骨にあることが特徴です。「中頭蓋窩の孔は蝶形骨」と覚えると整理しやすくなります。
選択肢の確認
1.上顎骨 ─── 眼窩下孔
正しい組合せ。眼窩下神経と眼窩下動静脈が通ります。
2.蝶形骨 ─── 正円孔
正しい組合せ。上顎神経(三叉神経第2枝)が通ります。
3.側頭骨 ─── 卵円孔
誤っている組合せであり、これが正答。卵円孔は蝶形骨大翼にあります。
4.後頭骨 ─── 舌下神経管
正しい組合せ。舌下神経が通ります。
覚えるポイント
- 中頭蓋窩の孔はいずれも蝶形骨=視神経管、上眼窩裂、正円孔(上顎神経)、卵円孔(下顎神経)、棘孔(中硬膜動脈)。
- 側頭骨=外耳孔、内耳孔、茎乳突孔(顔面神経)、頸動脈管。
- 後頭骨=大後頭孔、舌下神経管。頸静脈孔は側頭骨と後頭骨の間。