17AM17|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
筋とその作用との組合せで誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
筋の作用を問う問題です。下腿三頭筋が底屈筋であることが決め手になります。
解説
各選択肢を検討します。
広背筋と肩関節の内転の組合せは正しいものです。広背筋は、下位胸椎から腰椎の棘突起、胸腰筋膜、腸骨稜、下位肋骨などから起こり、上腕骨の小結節稜に停止します。作用は肩関節の内転、伸展、内旋であり、懸垂や物を引き寄せる動作、また杖歩行や松葉杖歩行で体を持ち上げる際に働きます。支配神経は胸背神経です。
大殿筋と股関節の伸展の組合せも正しいものです。大殿筋は、腸骨翼の外面、仙骨と尾骨の後面、仙結節靱帯から起こり、腸脛靱帯と大腿骨の殿筋粗面に停止します。作用は股関節の伸展と外旋で、立ち上がり、階段昇り、走行など、強い伸展力を必要とする動作で働きます。支配神経は下殿神経です。
長掌筋と手関節の屈曲の組合せも正しいものです。長掌筋は、上腕骨内側上顆から起こり、手掌腱膜に移行します。作用は手関節の屈曲(掌屈)と手掌腱膜の緊張です。正中神経の支配を受け、先天的に欠如していることがある筋としても知られます。手関節掌側の長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間は、大陵、内関、間使、郄門の取穴の基準となります。
ヒラメ筋と足関節の背屈の組合せは誤りであり、これが正答です。ヒラメ筋は、脛骨と腓骨の後面から起こり、腓腹筋とともにアキレス腱となって踵骨隆起に停止します。作用は足関節の底屈(屈曲)であり、背屈ではありません。腓腹筋とヒラメ筋を合わせて下腿三頭筋といい、脛骨神経の支配を受けます。つま先立ちや歩行の蹴り出しで働きます。なお、足関節の背屈を行うのは、前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋、第三腓骨筋であり、いずれも深腓骨神経の支配です。
選択肢の確認
1.広背筋 ─── 肩関節の内転
正しい組合せ。広背筋は肩関節の内転、伸展、内旋を行います。
2.大殿筋 ─── 股関節の伸展
正しい組合せ。大殿筋は股関節の伸展と外旋を行います。
3.長掌筋 ─── 手関節の屈曲
正しい組合せ。長掌筋は手関節の屈曲に働きます。
4.ヒラメ筋 ─── 足関節の背屈
誤っている組合せであり、これが正答。ヒラメ筋は足関節の底屈を行います。
覚えるポイント
- 下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)=足関節の底屈、脛骨神経支配、アキレス腱として踵骨に停止。
- 足関節の背屈=前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋、深腓骨神経支配。麻痺すると下垂足。
- 広背筋=胸背神経、肩の内転・伸展・内旋。大殿筋=下殿神経、股関節の伸展。