34Q1第34回 介護福祉士国家試験 過去問

人間と社会人間の尊厳と自立

著書『ケアの本質-生きることの意味』の中で、「一人の人格をケアするとは、最も深い意味で、その人が成長すること、自己実現することをたすけることである」と述べた人物として、正しいものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.ミルトン・メイヤロフ(Mayeroff, M.)

この問題のポイント

『ケアの本質-生きることの意味』の著者と、各人物に結びつく代表的な理念を見分ける問題です。

メイヤロフは、ケアを単なる世話や一方的な援助ではなく、相手が成長し、自己実現していくことを支える関係として捉えました。

解説

ミルトン・メイヤロフは、著書『ケアの本質-生きることの意味』で、ケアすることを、相手を自分の望む方向へ変えることではなく、その人がその人自身として成長できるように支えることだと説明しました。ケアを受ける人を受動的な存在として扱わず、一人の人格として尊重する考え方です。

介護実践に置き換えると、介護福祉職が利用者の生活を代わりに決めたり、できることまで奪ったりするのではなく、本人の希望、価値観、生活歴、残存能力を理解し、本人が望む生活へ近づけるように支援することにつながります。

メイヤロフは、ケアするためには、相手を知ること、忍耐、誠実さ、信頼、謙虚さ、希望、勇気などが必要であると述べています。支援者の善意だけではなく、相手の反応から学び、支援方法を見直し続ける姿勢が重要です。

国家試験では、人物名とキーワードを結びつけて覚えると整理しやすくなります。メイヤロフはケア、ナイチンゲールは看護と環境、ニィリエはノーマライゼーション、糸賀一雄は障害福祉、神谷美恵子は生きがいに関する考察が代表的です。

ひっかけポイント
『ケアの本質』と『生きがいについて』は題名の印象が似ています。『ケアの本質』はメイヤロフ、『生きがいについて』は神谷美恵子と区別します。

介護実践でのポイント
ケアは、介護福祉職が利用者を一方的に管理することではありません。本人の意思と力を尊重し、本人が望む生活や役割を実現できるように伴走することです。

選択肢の確認

1.神谷美恵子
誤り。
神谷美恵子は、精神科医としてハンセン病療養所などで活動し、『生きがいについて』を著した人物です。設問の引用がある『ケアの本質-生きることの意味』の著者ではありません。

2.糸賀一雄
誤り。
糸賀一雄は、知的障害児・者の福祉に尽力し、「この子らを世の光に」という言葉で知られています。設問の著書を著した人物ではありません。

3.フローレンス・ナイチンゲール(Nightingale, F.)
誤り。
フローレンス・ナイチンゲールは、近代看護の基礎を築き、換気、清潔、採光などの環境を整えることの重要性を示しました。『看護覚え書』で知られますが、設問の著書の著者ではありません。

4.ミルトン・メイヤロフ(Mayeroff, M.)
正しい。
ミルトン・メイヤロフは『ケアの本質-生きることの意味』の著者です。ケアを、相手が成長し自己実現することを助ける営みとして捉えました。

5.ベンクト・ニィリエ(Nirje, B.)
誤り。
ベンクト・ニィリエは、障害のある人が一般の人と同じような生活条件や生活のリズムをもてるようにするノーマライゼーションの原理を体系化した人物です。設問の著書の著者ではありません。

覚えるポイント

メイヤロフは、『ケアの本質-生きることの意味』の著者です。

メイヤロフのケアは、相手の成長と自己実現を支える関係です。

神谷美恵子は『生きがいについて』、ナイチンゲールは『看護覚え書』と結びつけます。

ニィリエはノーマライゼーション、糸賀一雄は障害福祉の発展に関わる人物です。

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