34Q18第34回 介護福祉士国家試験 過去問

介護介護の基本

利用者主体の考えに基づいた介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 1

正答

1.1人で衣服を選ぶことが難しい利用者には、毎日の衣服を自分で選べるような声かけをする。

この問題のポイント

利用者主体の介護とは、介護福祉職が安全や効率だけを理由に生活を決めるのではなく、利用者本人の意思、希望、生活習慣、残存能力を尊重して支援することです。

一人で選ぶことが難しくても、選択肢を示したり分かりやすく声をかけたりすれば、本人が衣服を選べる場合があります。

解説

衣服を選ぶことは、単なる身支度ではありません。その日の気分、好み、生活歴、季節、行き先などを表現する自己決定の機会です。

一人で衣服を選ぶことが難しい場合は、介護福祉職が代わりに決めるのではなく、「今日はどちらを着ますか」と二つの衣服を示す、天候や予定を伝える、写真や実物を使うなど、本人が判断しやすい方法を工夫します。

利用者主体の支援では安全への配慮も必要ですが、危険を完全になくすために本人の活動や選択を一律に制限するものではありません。本人の能力とリスクを個別に評価し、福祉用具、環境調整、見守り、部分介助によって、できることを続けられるようにします。

ひっかけポイント

「失敗させない」「事故を絶対に起こさない」という考えから全面介助や活動制限を選ぶと、本人の能力や自己決定の機会を奪う可能性があります。安全と利用者主体を対立させず、安全に本人が行える方法を考えます。

介護実践でのポイント

選択が難しい理由を、認知機能、視力、手の動き、選択肢の多さ、説明方法などから確認します。二つ程度の選択肢を提示し、本人が選ぶまで待ちます。支援者が望む答えへ誘導せず、本人の選択を尊重します。

選択肢の確認

1.1人で衣服を選ぶことが難しい利用者には、毎日の衣服を自分で選べるような声かけをする。

正しいです。
本人が判断しやすい声かけや選択肢の提示によって、衣服を自分で選ぶ機会を保障しています。自己決定と残存能力を生かす利用者主体の対応です。

2.食べこぼしが多い利用者には、こぼさないように全介助する。

誤りです。
食べこぼしだけを理由に全介助すると、自分で食べる能力や意欲を奪う可能性があります。姿勢、食具、一口量、食器の位置などを確認し、必要な部分だけ支援します。

3.認知症(dementia)の利用者には、排泄(はいせつ)の感覚があっても、定時に排泄(はいせつ)の介護を行う。

誤りです。
認知症があっても、本人が尿意や便意を感じている場合は、その感覚と訴えを尊重します。定時誘導が必要かどうかは、排泄パターンや本人の状態を個別に評価して決めます。

4.転倒しやすい利用者には、事故防止のため立ち上がらないように声をかける。

誤りです。
立ち上がりを一律に禁止すると、活動性や身体機能、本人の意思を損ないます。転倒の原因を評価し、環境調整、福祉用具、見守りなどによって安全な立ち上がりを支援します。

5.入浴が自立している利用者も、危険を避けるため個別浴ではなく集団での入浴とする。

誤りです。
入浴が自立している利用者へ集団浴を一律に求めることは、本人の選択やプライバシーを尊重していません。本人の希望と安全性を確認し、個別浴を含めて方法を選びます。

覚えるポイント

  • 利用者主体では、本人の意思、希望、生活習慣を中心に考える。
  • 難しいことがあっても、すぐに代行せず、できる方法を工夫する。
  • 選択肢は分かりやすく提示し、本人が決める時間を確保する。
  • 全面介助ではなく、見守りや部分介助を検討する。
  • 安全を理由に活動を一律に禁止しない。
  • 自己決定と安全性を両立できる環境を整える。

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