36Q20|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
次のうち、交感神経の作用に該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.血管収縮
この問題のポイント
交感神経は、緊張、運動、危険などに対応して身体を活動しやすい状態にします。一般に、血管を収縮させ、心拍数を増やし、気道と瞳孔を拡張し、消化活動を抑制します。
解説
自律神経は、意思とは無関係に心臓、血管、呼吸器、消化器などの働きを調節し、交感神経と副交感神経がバランスを取りながら身体の状態を保っています。
交感神経は、緊張、ストレス、運動、危険などに対応するときに優位になります。一般的には、皮膚や内臓などの血管を収縮させ、心拍数と心収縮力を増加させます。また、多くの気道を拡張して酸素を取り込みやすくし、瞳孔を拡張して周囲を見やすくします。生命維持に緊急性の低い消化管の運動や分泌は抑制されます。
副交感神経は、安静時や睡眠時などに優位となる「休息と消化」に関わる神経です。心拍数を減少させ、気道や瞳孔を収縮させ、消化管の運動・分泌を促進します。選択肢2〜5は、いずれも主に副交感神経の作用です。
なお、交感神経による血管反応は部位や受容体によって異なり、すべての血管が同じ反応を示すわけではありません。この設問では、自律神経作用の基本的な整理として血管収縮を選びます。
ひっかけポイント
「収縮」という言葉だけで気道や瞳孔も交感神経だと考えないようにします。交感神経では、血管は収縮、気道と瞳孔は拡張するのが基本です。
介護実践でのポイント
痛み、不安、発熱、運動などで交感神経が優位になると、脈拍増加、血圧上昇、発汗、顔色の変化などがみられることがあります。一つの数値だけで判断せず、呼吸、意識、訴え、普段の状態との違いを合わせて観察します。
選択肢の確認
1.血管収縮
正しいです。
交感神経が働くと、一般に皮膚や内臓などの血管が収縮し、血圧の維持や活動に必要な部位への血流配分に関わります。
2.心拍数減少
誤りです。
交感神経は心拍数と心収縮力を増加させます。心拍数を減少させるのは、主に副交感神経の作用です。
3.気道収縮
誤りです。
交感神経は一般に気道を拡張し、空気を取り込みやすくします。気道収縮は主に副交感神経の作用です。
4.消化促進
誤りです。
交感神経は、消化管の運動や分泌を抑制します。消化を促進するのは、主に副交感神経の作用です。
5.瞳孔収縮
誤りです。
交感神経は瞳孔を拡張させます。瞳孔を収縮させるのは、主に副交感神経の作用です。
覚えるポイント
交感神経は「活動・緊張」、副交感神経は「休息・消化」に関わります。
交感神経では、一般に血管収縮、心拍数増加、気道拡張、瞳孔拡張、消化抑制が起こります。
副交感神経では、心拍数減少、気道収縮、瞳孔収縮、消化促進が起こります。
「血管は収縮、気道と瞳孔は拡張」と対比して覚えます。
実際の観察では、一つの反応だけでなく全身状態を総合的に確認します。