36Q26|第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

Hさん(60歳、男性)は、身長170cm、体重120kgである。Hさんは浴槽で入浴しているときに毎回、「お風呂につかると、からだが軽く感じて楽になります」と話す。胸が苦しいなど、ほかの訴えはない。 Hさんが話している内容に関連する入浴の作用として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.浮力作用

この問題のポイント

入浴時に「からだが軽く感じる」という訴えは、水中で身体を上向きに支える浮力によって説明できます。

入浴の作用である静水圧、温熱、清潔、浮力を、それぞれの特徴から見分けます。

解説

水中では、身体に水面方向へ押し上げる力が働きます。これを浮力といいます。浮力によって身体にかかる見かけ上の重さが小さくなるため、関節や筋肉への負担が軽減し、身体を動かしやすく感じます。Hさんの「からだが軽く感じて楽になる」という表現に最も合うのは浮力作用です。

静水圧作用は、水の深さに応じて身体の表面に圧力がかかる作用です。下肢などを圧迫して静脈還流を促す一方、胸部にも圧力がかかるため、心肺機能の状態によっては負担となることがあります。

温熱作用は、温かい湯によって血管が広がり、血流がよくなり、筋肉の緊張が和らぐ作用です。清潔作用は、皮膚の汚れや汗を落として清潔を保つ作用です。

ひっかけポイント
「軽く感じる」は浮力作用、「身体が温まる・筋肉がゆるむ」は温熱作用、「水圧で圧迫される」は静水圧作用です。

介護実践でのポイント
入浴前後は体調、血圧、脈拍、呼吸、皮膚状態などを確認します。体格だけで判断せず、湯温、入浴時間、水位、出入りの安全、本人の希望を調整します。胸苦しさや息切れなどがあれば、入浴を中止して医療職へ報告します。

選択肢の確認

1.静水圧作用
適切ではありません。
静水圧作用は、水圧が身体を圧迫する作用です。血液循環などに影響しますが、「からだが軽く感じる」ことを直接説明する作用ではありません。

2.温熱作用
適切ではありません。
温熱作用は、身体を温め、血流を促し、筋肉の緊張を和らげる作用です。楽に感じることはありますが、体重が軽く感じられる主な理由ではありません。

3.清潔作用
適切ではありません。
清潔作用は、皮膚の汗や汚れを洗い流し、清潔を保つ作用です。身体が軽く感じることとは異なります。

4.浮力作用
正答。最も適切です。
水中で身体を上向きに支える浮力により、見かけ上の体重が軽くなり、関節や筋肉への負担が小さく感じられます。

5.代謝作用
適切ではありません。
入浴によって代謝に変化が生じることはありますが、「からだが軽く感じる」という訴えを最も直接的に説明するのは浮力作用です。

覚えるポイント

浮力作用では、見かけ上の体重が軽くなり、身体を動かしやすくなります。

温熱作用では、血流促進や筋緊張の緩和が期待されます。

静水圧作用では、身体が水圧で圧迫され、循環や呼吸に影響します。

入浴介助では、作用だけでなく、湯温、時間、水位、転倒、心肺負担にも注意します。

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