36Q39第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ認知症の理解

高齢者の自動車運転免許に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。 (注)「サポートカー限定免許」とは、道路交通法第91条の2の規定に基づく条件が付された免許のことである。

解答・解説を見る

正解: 1

正答

1.75歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。

この問題のポイント

高齢運転者の制度では、「75歳以上の認知機能検査」と「75歳以上で一定の違反歴がある人の運転技能検査」を区別します。軽度認知障害と認知症も同じではありません。また、サポートカー限定免許は、認知症の人に運転を認める制度ではありません。

解説

運転免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の人は、更新時に認知機能検査等を受ける必要があります。認知機能検査は、記憶力や判断力の状態を確認する簡易検査であり、医師による認知症の診断そのものではありません。

運転技能検査の対象となるのは、75歳以上で、更新前の一定期間に信号無視などの一定の違反歴がある人です。年齢が80歳以上になれば全員が受けるという制度ではありません。

軽度認知障害は認知症と同一ではなく、診断されたことだけで直ちに免許取消しになるわけではありません。一方、医師から認知症と診断され、法令上の要件に該当すると、免許の取消しまたは効力停止の対象になります。

ひっかけポイント

「認知機能検査は75歳以上の更新者」「運転技能検査は75歳以上かつ一定の違反歴がある人」と整理します。認知機能検査の結果だけで認知症と診断されるわけではなく、必要に応じて医師の診断につながります。

介護実践でのポイント

運転の問題は、本人の生活、役割、自尊心、地域での移動手段に大きく関係します。危険を一方的に責めたり、本人に無断で鍵を隠したりするのではなく、具体的な運転状況を確認し、本人の思いを聴きます。そのうえで、家族、医師、安全運転相談窓口などと連携し、公共交通、タクシー、送迎、配食・買物支援などの代替手段を一緒に整えます。ただし、差し迫った事故の危険がある場合は、本人と周囲の安全を優先します。

選択肢の確認

1.75歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。

正しいです。
運転免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の人は、更新時に認知機能検査等を受ける必要があります。

2.80歳から免許更新時の運転技能検査が義務づけられている。

誤りです。
運転技能検査は、80歳以上の人全員ではなく、75歳以上で一定の違反歴がある人が対象です。

3.軽度認知障害(mild cognitive impairment)と診断された人は運転免許取消しになる。

誤りです。
軽度認知障害は認知症とは異なり、診断されたことだけで一律に免許が取り消されるわけではありません。実際の運転能力や病状を含めた個別の判断が必要です。

4.認知症(dementia)の人はサポートカー限定免許であれば運転が可能である。

誤りです。
サポートカー限定免許は、運転できる車両を一定の安全運転支援装置を備えた普通自動車に限定する制度です。認知症による免許の取消し・停止の基準を免除する制度ではありません。

5.認知症(dementia)による運転免許取消しの後、運転経歴証明書が交付される。

誤りです。
運転経歴証明書は、原則として自主返納による免許取消しや一定期間内の免許失効後に、本人が申請して交付を受けるものです。認知症を理由とする行政処分によって免許が取り消された場合には交付されません。また、自動的に「交付される」ものでもありません。

覚えるポイント

  • 75歳以上の更新者:認知機能検査。
  • 75歳以上で一定の違反歴がある人:運転技能検査。
  • 認知機能検査は医師による認知症診断ではない。
  • 軽度認知障害だけで一律に免許取消しにはならない。
  • サポートカー限定免許は、認知症による免許基準を免除する制度ではない。
  • 運転経歴証明書は、自主返納などの後に申請して交付を受ける。

関連問題

36Q3836Q40
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)