7AM74第7回 公認心理師国家試験 過去問

発達心理学-12 高齢者支援制度と老年期アセスメント

[7AM74] 80 歳の女性A、自宅で一人暮らし。Aは、Alzheimer 型認知症と診断されている。先日、Aの日常生活の世話をしていた夫Bが、急性心筋梗塞で亡くなった。このことを受け、Aを担当する居宅介護支援事業所のケアマネージャーCから、地域包括支援センターに連携の依頼があった。Cによると、Aは、3年前に要介護認定を受け、訪問看護とデイサービスの利用を開始した。その後も、Aの認知機能は徐々に低下し、1年前には、一人で買い物や金銭の管理をすることが困難な状態になった。最近は、食事や服の着替えについてもBの介助が必要であった。Bが亡くなった現在、Aに存命の親族はいない。 この時点で、地域包括支援センターのAへの支援として、適切なものを2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・3

正答

2、3

この問題のポイント

この問題では、地域包括支援センターによる認知症高齢者への権利擁護と地域支援が問われています。

事例のポイントは、AがAlzheimer 型認知症で、買い物や金銭管理、食事、着替えに支援が必要であり、主介護者であった夫Bが亡くなり、親族もいないことです。

解説

Aは80歳でAlzheimer 型認知症と診断され、認知機能が徐々に低下しています。1年前には一人で買い物や金銭管理が困難になり、最近は食事や着替えにも夫Bの介助が必要でした。

その夫Bが急性心筋梗塞で亡くなり、Aに存命の親族はいません。つまり、生活支援だけでなく、金銭管理、契約、介護サービス利用、住まい、医療や福祉の意思決定支援を含む権利擁護が急務です。

このため、後見開始の審判の申立てを検討することが適切です。本人の判断能力が低下し、親族がいない場合、市町村長申立てなどを含めて成年後見制度につなぐことが重要になります。

また、Aの生活を支えるためには、地域包括支援センター、ケアマネージャー、医療機関、介護サービス事業者、行政、地域関係者などが集まり、支援方針を検討する必要があります。そこで、地域ケア個別会議の開催が適切です。

福祉領域のポイント
地域包括支援センターは、高齢者の総合相談、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント、介護予防ケアマネジメントを担います。認知症で親族がいない事例では、成年後見制度と地域ケア会議が重要です。

選択肢の確認

1.自立支援医療の申請
判定:誤り。
自立支援医療は、精神通院医療、更生医療、育成医療などに関係する制度です。Aの現在の課題は、認知症による生活機能低下、主介護者の死亡、親族不在、権利擁護と生活支援体制の構築であり、自立支援医療の申請が優先される場面ではありません。

2.後見開始の審判の申立て
判定:正しい。
Aは認知機能が低下し、金銭管理や日常生活に支援が必要で、親族もいません。契約や財産管理、身上保護のために、成年後見制度につなぐ必要性が高い状態です。後見開始の審判の申立ては適切です。

3.地域ケア個別会議の開催
判定:正しい。
Aの生活継続には、介護、医療、権利擁護、住まい、地域支援を含む多機関連携が必要です。地域ケア個別会議を開催し、関係者で支援方針を検討することが適切です。

4.介護予防サービス計画の作成
判定:誤り。
介護予防サービス計画は、主に要支援者などに対する介護予防サービス利用のために作成されます。Aはすでに要介護認定を受け、訪問看護やデイサービスを利用しており、認知症も進行しています。この時点で優先される支援ではありません。

5.認知症初期集中支援チームとの連携
判定:誤り。
認知症初期集中支援チームは、認知症が疑われる人や認知症の初期段階で医療・介護につながっていない人などを支援する役割があります。AはすでにAlzheimer 型認知症と診断され、介護サービスも利用しているため、初期集中支援よりも権利擁護と地域ケア個別会議が適切です。

覚えるポイント

  • 認知症が進行し、親族がいない場合は、成年後見制度による権利擁護を検討します。
  • 複雑な地域生活課題には、地域ケア個別会議で多機関が支援方針を共有します。
  • 認知症初期集中支援チームは、主に初期段階や支援未導入の人への支援で押さえます。

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