第37回

37Q58|第37回 社会福祉士国家試験 過去問

犯罪の成立要件と責任能力に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解3

正答

3

この問題のポイント

犯罪成立の検討は、構成要件該当性、違法性、有責性の順に整理します。責任能力では、物事の是非を判断する弁識能力と、その判断に従って行動を制御する能力を確認します。

解説

精神の障害により弁識能力又は行動制御能力の一方でも欠ける場合が心神喪失、いずれかが著しく低下している場合が心神耗弱とされるため、3が正答です。刑法第39条により、心神喪失者の行為は罰せられず、心神耗弱者の行為は刑が必要的に減軽されます。正当行為、正当防衛、緊急避難は違法性を阻却する事由です。責任能力の判断は診断名だけで決まらず、犯行時の具体的な精神状態と行為への影響を法的に評価します。

選択肢の確認

1.正当行為、正当防衛、あるいは緊急避難が認められた場合には、有責性がないものとして、無罪になる。
誤り。これらは有責性ではなく、原則として行為の違法性を阻却する事由です。

2.正当防衛とは、正当な侵害に対して、自己または他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為のことをいう。
誤り。正当防衛の対象は「急迫不正の侵害」であり、「正当な侵害」ではありません。

3.弁識能力及び制御能力の両方またはいずれかが欠けていれば、心神喪失となり、またどちらかでも能力が著しく減退していれば心神耗弱となる。
正答。弁識能力と制御能力の欠如・著しい減退により区別します。

4.心神喪失の場合には、刑法上の犯罪が成立せずに無罪となり、心神耗弱の場合には、刑の言渡しが猶予される。
誤り。心神耗弱では刑が必要的に減軽されるのであり、刑の言渡しが当然に猶予されるわけではありません。

5.16歳未満の者の行為については、一律に責任能力に欠けるものとされており、犯罪は成立しない。
誤り。刑法が行為を罰しないとする年齢は14歳未満であり、16歳未満ではありません。

覚えるポイント

正当防衛等=違法性阻却、心神喪失・心神耗弱=責任能力です。心神喪失は罰しない、心神耗弱は刑を減軽、刑事未成年は14歳未満、と条文の効果まで覚えます。

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