68PM078|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
Listeria monocytogenes について誤っているのはどれか。
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正解: 5
正答
5(ヒツジ血液寒天培地でα溶血性を示す)
この問題のポイント
Listeria monocytogenesの基本性状を、Gram染色・生化学性状・運動性・溶血性の組合せで確認する問題です。
解説
Listeria monocytogenesは小型のGram陽性短桿菌で、配列や培養条件によって球菌様に見えることがあります。通性嫌気性、カタラーゼ陽性で、20〜25℃では鞭毛によるtumbling motility(転倒運動)を示し、半流動培地では傘状発育がみられます。低温でも増殖可能なため、冷蔵食品を介した感染が問題になります。妊婦、新生児、高齢者、細胞性免疫低下者では敗血症や髄膜炎を起こし得ます。CAMPテストはStaphylococcus aureusのβ溶血素との相乗溶血で陽性となり、馬尿酸塩とエスクリンも加水分解します。ヒツジ血液寒天では狭い範囲のβ溶血を示すため、「α溶血性」が誤りです。α溶血は不完全溶血による緑色調、β溶血は赤血球の完全溶血による透明帯です。
選択肢の確認
1.正しい。L. monocytogenesはGram陽性短桿菌です。古い培養ではGram染色性が不均一になることがあり、形だけで判断しません。
2.正しい。S. aureusの溶血域に対して相乗的に溶血が増強されるCAMPテスト陽性を示します。
3.正しい。馬尿酸塩加水分解試験は陽性で、同定に利用される生化学性状の一つです。
4.正しい。エスクリンを加水分解して陽性を示します。胆汁エスクリン反応なども鑑別の参考になります。
5.誤り。ヒツジ血液寒天でみられるのは狭いβ溶血であり、緑色の不完全溶血を示すα溶血ではありません。
覚えるポイント
- Listeria=Gram陽性短桿菌、カタラーゼ陽性、低温増殖。
- tumbling motility、CAMP陽性、馬尿酸・エスクリン加水分解陽性。
- 血液寒天では狭いβ溶血。
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