72PM042|第72回 臨床検査技師国家試験 過去問
便中カルプロテクチンで正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
便中カルプロテクチンが、腸管粘膜の好中球性炎症を反映する非侵襲的マーカーであることを理解します。
解説
カルプロテクチンは主に好中球の細胞質に豊富に含まれる蛋白で、腸管粘膜に好中球性炎症が起こると便中濃度が上昇します。潰瘍性大腸炎やCrohn病など炎症性腸疾患の活動性評価、治療効果判定、再燃予測に用いられます。
便中で比較的安定で、採血を要しない点が利点です。ただし感染性腸炎、大腸腫瘍、NSAIDs使用などでも上昇し得るため、疾患特異的な検査ではありません。
選択肢の確認
1.抗腫瘍効果を有する。
誤りです。
カルプロテクチンは炎症関連蛋白であり、便中測定の目的は腫瘍を直接抑制する抗腫瘍効果の評価ではありません。
2.食事の影響を受ける。
誤りです。
便中カルプロテクチンは便潜血化学法のような食事制限を通常必要とせず、食事の影響は小さい検査です。
3.室温では不安定である。
誤りです。
カルプロテクチンは便中で比較的安定で、室温でも一定期間保たれます。『室温では不安定』は不適切です。
4.腸内細菌から分泌される。
誤りです。
主な由来は腸内細菌ではなく、腸管へ浸潤した好中球です。
5.潰瘍性大腸炎の病勢の評価として測定される。
正しいです。
潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の粘膜炎症・病勢評価に用いられます。
覚えるポイント
- 便中カルプロテクチンは好中球性腸管炎症のマーカーです。
- 潰瘍性大腸炎やCrohn病の活動性評価に用います。
- 疾患特異的ではなく、感染性腸炎や腫瘍でも上昇し得ます。