114A077|第114回 歯科医師国家試験 過去問
45歳の男性。左側顎下部の疼痛と腫脹を主訴として来院した。1年前から同部に一過性の疼痛を自覚していたがそのままにしていたところ、1か月前から食事中に疼痛を伴う腫脹が出現するようになったという。診断をした結果、口腔外から手術を行うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No. 33A)とCT(別冊No. 33B)を別に示す。 術中に切離するのはどれか。2つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
顎下腺内・腺門部の唾石を口腔外から摘出する場合、顎下腺とともに広頸筋とWharton管を切離します。
解説
顎下腺摘出術では下顎下縁より下方の皮膚切開から進入し、皮下組織と広頸筋を切開して顎下腺へ到達します。腺を周囲から剝離し、排泄管であるWharton管を結紮・切離して腺を摘出します。顔面神経下顎縁枝、舌神経、舌下神経などを同定して損傷しないよう保護することが重要です。
顎舌骨筋は前方へ牽引して深部を展開しますが、通常は切離しません。舌下動脈も温存すべき血管です。
画像の確認
実画像では、パノラマエックス線画像の左顎下部に境界明瞭な不透過物があり、CTでも顎下腺領域に石灰化物を認めます。食事時に反復する疼痛性腫脹と合わせ、口腔内から届きにくい顎下腺内または腺門部の唾石症を示します。
選択肢の確認
a.広頸筋
正しい。口腔外から顎下腺へ進入する際に切開・切離する層です。
b.舌神経
誤り。Wharton管と交差する重要神経であり、同定して温存します。
c.顎舌骨筋
誤り。牽引して術野を展開しますが、通常は切離しません。
d.舌下動脈
誤り。出血を避けるため温存する血管です。
e.Wharton管
正しい。顎下腺の導管で、腺摘出時に結紮して切離します。
覚えるポイント
- 顎下腺摘出では広頸筋とWharton管を切離します。
- 舌神経と舌下神経は損傷しないよう保護します。
- 食事時の顎下部疼痛・腫脹は唾石症の典型です。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。