115C040第115回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学生理・生化学・薬理

欠乏すると低カルシウム血症をきたすのはどれか。 1つ選べ。

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正解: e

正答

e

この問題のポイント

副甲状腺ホルモンは血清カルシウム濃度を維持する中心的ホルモンです。副甲状腺ホルモンが欠乏すると低カルシウム血症をきたします。

解説

副甲状腺ホルモンは、血清カルシウムが低下したときに副甲状腺から分泌されます。主な作用は次のとおりです。

  • 腎尿細管でカルシウム再吸収を促進する
  • 腎で活性型ビタミンD産生を促進し、腸管からのカルシウム吸収を高める
  • 骨代謝を介して血中へカルシウムを動員する
  • 腎でリン再吸収を抑制し、リン排泄を促進する

副甲状腺ホルモンが欠乏する副甲状腺機能低下症では、血清カルシウムが低下し、血清リンが上昇しやすくなります。口周囲や四肢のしびれ、筋けいれん、テタニーなどを生じることがあります。

歯科領域では、歯の形成期に重度の低カルシウム血症が続くと歯の形成へ影響する可能性があり、治療時にはけいれんや不整脈など全身状態にも注意します。

ひっかけポイント
カルシトニンは血清カルシウムを下げる方向に働きます。そのため、カルシトニンの欠乏が低カルシウム血症を起こすわけではありません。

選択肢の確認

a.インスリン
誤り。
インスリンは血糖を低下させ、糖・脂質・タンパク質代謝を調節します。欠乏すると高血糖になりますが、低カルシウム血症の直接原因ではありません。

b.エストロゲン
誤り。
エストロゲン低下は骨吸収を亢進させ、骨粗鬆症の原因となりますが、通常は血清カルシウム濃度が直ちに低下する病態ではありません。

c.カルシトニン
誤り。
カルシトニンは破骨細胞機能を抑え、血清カルシウムを低下させる方向に働きます。欠乏によって低カルシウム血症を起こすものではありません。

d.アルドステロン
誤り。
アルドステロンは腎でナトリウム再吸収とカリウム排泄を促進します。欠乏では低ナトリウム血症や高カリウム血症が問題となり、低カルシウム血症の直接原因ではありません。

e.副甲状腺ホルモン
正しい。
血清カルシウムを維持する作用があるため、欠乏すると低カルシウム血症を生じます。

覚えるポイント

  • 副甲状腺ホルモンは血清カルシウムを上げる方向に働きます。
  • 欠乏すると低カルシウム血症、高リン血症を生じやすくなります。
  • 低カルシウム血症ではしびれ、テタニー、けいれんに注意します。

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