115D039第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

68 歳の男性。下顎義歯のクラスプが破折したことによる咀嚼困難を主訴として 来院した。診察の結果、下顎部分床義歯に対して、ワイヤークラスプによる修理を 行うこととした。初診時の口腔内写真 (別冊No. 8A 、義歯の写真 (別冊No. 8B 及 び修理時のある過程の写真 (別冊No. 8C を別に示す。 この操作を行う目的はどれか。 2つ選べ。

115D039の問題画像
2つ選択
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正解: c・e

正答

c、e

この問題のポイント

ワイヤークラスプ修理時のピックアップ印象は、義歯を口腔内の位置関係ごと印象へ取り込み、修理用模型の作製新しいクラスプの位置決めを可能にします。

解説

口腔内写真では下顎部分欠損と支台歯がみられ、義歯写真では一側のクラスプが破折しています。修理過程の写真では、義歯が印象内に取り込まれ、義歯と支台歯・顎堤の位置関係が記録されています。

この操作によって、義歯を装着した状態を修理用模型上に再現できます。技工操作では支台歯のアンダーカットと既存義歯の位置を基準にワイヤーを屈曲し、適切な高さ・方向にクラスプを設置して義歯床へ固定します。

画像の確認

実画像では、下顎部分床義歯の一側クラスプが欠損し、別画像ではその義歯を口腔内の位置関係ごと印象材内へ取り込んでいる。支台歯と義歯の関係を修理模型へ移し、模型上で技工操作してクラスプを適切な位置へ設置する正答c、eを支える。

選択肢の確認

a.支台歯の形態修正
誤り。
印象採得は支台歯を削合して形態修正する操作ではありません。必要な形態修正は口腔内で別に行います。

b.人工歯の咬合調整
誤り。
咬合調整は咬合接触を確認して人工歯を選択的に削合する操作です。提示されたピックアップ印象の目的ではありません。

c.模型上での技工操作
正しい。
義歯と支台歯の位置関係を再現した修理用模型を作り、ワイヤー屈曲や義歯床への固定を模型上で行えるようにします。

d.義歯粘膜面部の加圧印象
誤り。
機能時の顎堤粘膜を記録する目的ではありません。修理対象のクラスプと支台歯の位置関係を記録する操作です。

e.クラスプの適切な位置への設置
正しい。
修理用模型上で支台歯のアンダーカットを確認し、ワイヤークラスプを適切な位置へ設置できます。

覚えるポイント

  • ピックアップ印象は既存義歯を口腔内の位置関係ごと印象へ取り込みます。
  • 修理用模型は支台歯と義歯の関係を再現します。
  • ワイヤークラスプは模型上で屈曲し、維持部の位置を調整します。

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