115D051|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
嗅細胞において匂い物質を受容するのはどれか。 1つ選べ。
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正解: d
正答
d
この問題のポイント
嗅覚受容の入口となる受容体の型と、その後の細胞内情報伝達経路を結び付けます。
解説
嗅細胞の線毛膜には、7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体である嗅覚受容体が存在します。匂い物質が結合するとGタンパク質Golfが活性化され、アデニル酸シクラーゼを介してcAMPが増加します。続いて環状ヌクレオチド作動性チャネルが開き、陽イオン流入によって嗅細胞が脱分極します。
受容体そのものと、下流で開くイオンチャネルを区別することが重要です。
選択肢の確認
a.核内受容体
誤り。
核内受容体はステロイドホルモンなど脂溶性リガンドによる遺伝子発現調節に関与します。嗅細胞線毛で匂い物質を受容する膜受容体ではありません。
b.細胞質内受容体
誤り。
細胞質内受容体も細胞膜を通過できる脂溶性物質の受容に関係します。匂い物質の最初の受容部位ではありません。
c.チロシンキナーゼ型受容体
誤り。
チロシンキナーゼ型受容体はインスリンや各種増殖因子の情報伝達に代表されます。嗅覚受容体の基本型ではありません。
d.G タンパク質共役型受容体
正しい。
匂い物質は嗅細胞線毛上のGタンパク質共役型受容体に結合し、Golf、アデニル酸シクラーゼ、cAMPの経路を活性化します。
e.イオンチャネル内蔵型受容体
誤り。
嗅覚伝達では下流でイオンチャネルが開きますが、匂い物質を直接受容する基本分子はイオンチャネル内蔵型受容体ではなくGタンパク質共役型受容体です。
覚えるポイント
- 嗅覚受容体は7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体です。
- 匂い物質、Golf、アデニル酸シクラーゼ、cAMP、陽イオンチャネルの順に伝達されます。
- 受容体と下流のイオンチャネルを混同しないことが重要です。