116B056第116回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学生理・生化学・薬理

循環器内科から86 歳の女性の口腔管理の依頼を受けた。診察の結果、口腔カン ジダ症が疑われ、イトラコナゾールの処方を考えた。 併用禁忌の薬物はどれか。1 つ選べ。

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正解: b

正答

b

この問題のポイント

イトラコナゾールは強い薬物代謝酵素・輸送体阻害作用をもち、併用薬の血中濃度を上昇させます。

解説

イトラコナゾールはCYP3A4とP糖蛋白を強く阻害します。これらで代謝・輸送される第Xa因子阻害薬では血中濃度が著しく上昇し、重篤な出血リスクが高まるため、薬剤によっては併用禁忌です。高齢者では腎機能、肝機能、全処方薬を確認し、必要に応じて別の抗真菌薬を検討します。

選択肢の確認

a.ループ利尿薬
誤り。
ループ利尿薬は電解質・腎機能への注意が必要ですが、イトラコナゾールとの代表的な併用禁忌ではありません。

b.第Xa 因子阻害薬
正しい。
第Xa因子阻害薬はイトラコナゾールによるCYP3A4・P糖蛋白阻害で曝露量が増え、出血リスクが高まるため併用禁忌となるものがあります。

c.アセトアミノフェン
誤り。
アセトアミノフェンは用量と肝機能に注意しますが、この組合せが代表的な併用禁忌ではありません。

d.ペニシリン系抗菌薬
誤り。
ペニシリン系抗菌薬はアレルギーなどに注意しますが、イトラコナゾールとの代表的併用禁忌ではありません。

e.アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬
誤り。
ACE阻害薬は血圧、腎機能、高カリウム血症に注意しますが、イトラコナゾールとの代表的併用禁忌ではありません。

覚えるポイント

  • イトラコナゾールはCYP3A4・P糖蛋白を強く阻害する。
  • 第Xa因子阻害薬との併用で出血リスクが増える。
  • 高齢者の処方前には全薬剤と腎・肝機能を確認する。

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