118D037第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科放射線学

50 歳の女性。左側舌の違和感を主訴として来院した。3 か月前から自覚してい たが徐々に症状が増しているという。全身状態は良好で、所属リンパ節と遠隔臓器 に異常はない。初診時の口腔内写真(別冊No. 12A)、舌の超音波検査像(別冊 No. 12B)、MRI 脂肪抑制造影T1 強調像(別冊No. 12C)及び生検時のH-E 染色病 理組織像(別冊No. 12D)を別に示す。 適切な治療はどれか。2 つ選べ。

118D037の問題画像
2つ選択
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正解: c・d

正答

c、d

この問題のポイント

所属リンパ節・遠隔転移を認めない限局性舌癌では、病変範囲に応じた局所治療を選びます。小さな病変では舌部分切除または組織内照射が選択肢になります。

解説

舌扁平上皮癌の治療では、腫瘍の大きさ、深達度、部位、リンパ節転移、全身状態を評価します。限局した早期病変であれば、機能温存を考慮して舌部分切除を行えます。放射線治療では、適応を満たす局所病変に組織内照射を用いることがあります。

舌半側切除や舌亜全摘は、より広範な病変に対する術式です。化学放射線療法は進行例や手術困難例などで検討されます。

画像の確認

実画像Aでは左側舌縁に白色調を伴う潰瘍性病変があり、Bの超音波像とCのMRIでは病変が舌内に限局している。Dでは上皮胞巣の浸潤と角化真珠が確認でき、扁平上皮癌を支持する。所属リンパ節・遠隔転移がなく局所病変であるため、舌部分切除または組織内照射が治療候補となる。

選択肢の確認

a.舌亜全摘
この条件では適切ではありません。
舌亜全摘は広範な進行病変で検討する術式で、限局病変には侵襲が過大です。

b.舌半側切除
この条件では適切ではありません。
舌半側切除は半側に及ぶ病変で検討します。設問の限局性病変に対する第一選択としては広すぎます。

c.舌部分切除
正答。適切です。
舌部分切除は限局した舌癌を機能温存しながら切除する適切な治療です。

d.組織内照射
正答。適切です。
組織内照射は適応を満たす限局性舌癌に対する根治的局所治療となり得ます。

e.化学放射線療法
この条件では適切ではありません。
化学放射線療法は進行例などで検討されますが、リンパ節・遠隔転移のない限局病変に対する標準的な選択肢としては優先されません。

覚えるポイント

  • 早期舌癌は部分切除または適応に応じた組織内照射を検討します。
  • 治療選択には腫瘍径、深達度、リンパ節転移が重要です。
  • 機能温存と根治性の両方を評価します。

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