118D043|第118回 歯科医師国家試験 過去問
92 歳の女性。口腔衛生管理を希望して入所中の特別養護老人ホームから訪問診 療の依頼があった。10 年前に認知症、3 年前に心不全の診断を受けており、1 年 前に誤嚥性肺炎の既往があるという。BDR 指標はすべて全介助であり、訪問時は 傾眠傾向にあった。診療前の患者の状態の写真(別冊No. 16)を別に示す。 診療に先立ち行うのはどれか。3 つ選べ。

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正解: a・b・d
正答
a、b、d
この問題のポイント
傾眠傾向があり、心不全と誤嚥性肺炎の既往をもつ全介助患者では、診療前に誤嚥対策と全身状態の確認を徹底します。
解説
まず服薬状況を確認し、抗凝固薬、利尿薬、鎮静作用のある薬剤など診療に影響する薬を把握します。バイタルサインで心不全の増悪や感染、低酸素などがないかを確認します。
口腔衛生管理中は水分・唾液・汚染物を誤嚥する危険が高いため、吸引器を準備して少量ずつ処置します。患者の姿勢を調整し、必要に応じて側臥位や半座位など安全な体位を選びます。
医療安全上のポイント
傾眠、誤嚥既往、全介助は高リスク所見です。処置を始める前に、意識、SpO2、呼吸、循環、吸引環境を確認します。
画像の確認
実画像では、患者はリクライニング式車椅子上で頭部と体幹の保持が弱く、開口したまま傾眠している。誤嚥リスクと心不全・認知症の既往を踏まえ、診療前に吸引器を準備し、服薬状況とバイタルサインを確認する必要がある。
選択肢の確認
a.吸引器を準備する。
正答。まず行います。
吸引器を準備し、唾液や洗浄水の誤嚥を防ぐことが重要です。
b.服薬状況を確認する。
正答。まず行います。
服薬状況の確認は出血、循環、意識、口腔乾燥などのリスク評価に必要です。
c.ヘッドレストを外す。
この時点でまず行う処置ではありません。
ヘッドレストを外すことは一律に必要ではありません。患者に適した体位を安全に保持することが重要です。
d.バイタルサインを確認する。
正答。まず行います。
バイタルサインを確認し、心不全や感染、低酸素などの異常がないか評価します。
e.嚥下内視鏡検査の準備をする。
この時点でまず行う処置ではありません。
嚥下内視鏡検査は嚥下機能精査に用いますが、口腔衛生管理前に全例で準備する検査ではありません。
覚えるポイント
- 誤嚥高リスク患者では吸引器を準備します。
- 服薬とバイタルサインを診療前に確認します。
- 傾眠が強い場合は無理に処置せず、安全性を再評価します。