118D055|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
食べ物が飲み込みにくいことを自覚している上顎部分床義歯装着者が来院した。 修正前の義歯の写真(別冊No. 21A)とチェアサイドである修正を行った義歯の写真 (別冊No. 21B)を別に示す。 改善が期待されるのはどれか。3 つ選べ。

3つ選択
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正解: b・c・d
正答
b、c、d
この問題のポイント
義歯の口蓋形態を調整して舌との接触を改善すると、食塊形成から咽頭への送り込みまでが円滑になります。改善が期待されるのは準備期、口腔期、咽頭期です。
解説
上顎義歯の口蓋面形態が不適切だと、舌が食物をまとめ、保持し、咽頭へ送り込む動作が妨げられます。舌接触を補助するよう口蓋面を修正すると、咀嚼された食物を食塊にまとめる準備期、食塊を後方へ送る口腔期が改善します。
口腔から咽頭への送り込みが良くなることで、嚥下反射の誘発や咽頭通過も補助され、咽頭期の安全性改善が期待されます。
画像の確認
実画像では、修正後Bの義歯の口蓋面に広い隆起状のレジンが追加され、Aより口蓋床が厚く成形されている。これは舌と口蓋の接触を補う舌接触補助床で、食塊形成を行う準備期、送り込みを行う口腔期、咽頭への移送開始に関わる咽頭期の改善が期待できる。
選択肢の確認
a.先行期
誤り。
先行期は食物の認知、取り込み、食べ方の計画に関する段階で、義歯口蓋面の形態修正による直接効果は小さいです。
b.準備期
正しい。
準備期では舌と歯・口蓋を使って食物を咀嚼し、食塊形成するため改善が期待されます。
c.口腔期
正しい。
口腔期では舌が食塊を口腔後方へ送り込むため、舌口蓋接触の改善が有効です。
d.咽頭期
正しい。
咽頭期では適切な送り込みにより嚥下反射の誘発と咽頭通過の改善が期待されます。
e.食道期
誤り。
食道期は食道蠕動と下部食道括約機能が中心で、義歯の口蓋面修正による直接効果はありません。
覚えるポイント
- 舌口蓋接触は食塊形成と送り込みに重要です。
- 義歯の口蓋形態は準備期・口腔期・咽頭期に影響します。
- 食道期は食道運動の問題です。