119C040|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
Eichner 分類C 2 症例の義歯装着者が定期検診のために来院した。咬合状態と義 歯床粘膜面の適合状態には問題を認めなかったが、Saxon テスト(基準値:2 g 以 上/ 2 分)を実施した結果、1.5 g であった。 Saxon テストの結果から高くなっていると考えられるのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
Saxonテスト1.5 gは唾液分泌低下を示します。口腔乾燥では味覚閾値と齲蝕発生確率が上昇します。
解説
唾液は味物質を溶解して味蕾へ運び、歯面の洗浄、緩衝、再石灰化、抗菌に働きます。唾液分泌が低下すると味を感じるためにより高濃度の刺激が必要になり、味覚閾値が高くなります。
また、洗浄・緩衝・再石灰化作用が低下するため齲蝕リスクが上がります。義歯では粘膜との間の唾液膜が減少し、維持力や食塊形成能、粘膜湿潤度は低下します。
選択肢の確認
a.味覚閾値
正しい。
唾液が少ないと味物質が溶けにくくなり、味を感じるために必要な濃度、すなわち味覚閾値が高くなります。
b.食塊形成能
誤り。
唾液は食塊形成を助けるため、分泌低下では食塊形成能は低下します。
c.義歯の維持力
誤り。
唾液膜が減ると全部床義歯の吸着・維持は低下します。
d.齲蝕の発生確率
正しい。
唾液の緩衝・洗浄・再石灰化作用が弱まり、齲蝕の発生確率が高くなります。
e.口腔粘膜湿潤度
誤り。
唾液分泌低下では口腔粘膜湿潤度は低下します。
覚えるポイント
- 口腔乾燥では味覚閾値が上昇します。
- 齲蝕、粘膜障害、義歯不安定のリスクが増えます。
- Saxonテストはガーゼ咀嚼による唾液量を評価します。