119C062|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
39 歳の女性。かかりつけ歯科医で指摘された下顎左側臼歯部のエックス線不透 過像の精査を希望して来院した。自覚症状はなく、腫脹も認めない。初診時のエッ クス線画像(別冊No. 22A)と歯科用コーンビームCT(別冊No. 22B)を別に示す。 疑われるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
無症状の成人女性の下顎臼歯部にみられるエックス線不透過像では、セメント質骨性異形成症を鑑別します。
解説
セメント質骨性異形成症は歯根周囲の骨が線維性組織とセメント質様・骨様硬組織に置換される病変です。成熟に伴い、透過像から混合像を経て、周囲に透過帯を伴う不透過像へ変化します。
多くは無症状で、生活歯の根尖周囲や下顎臼歯部に偶然発見されます。感染を起こしていなければ外科的処置を避け、画像で経過を観察します。
画像の確認
実画像Aでは下顎左側大臼歯根尖部に歯根と連続しない境界明瞭な不透過像があり、Bでは皮質骨の膨隆・破壊を伴わない骨内石灰化像として描出される。無症状でこの部位・形態を示す所見はセメント質骨性異形成症に合致する。
選択肢の確認
a.歯牙腫
誤り。
歯牙腫は歯牙様構造または塊状の高不透過像を示し、萌出障害を伴うことがあります。
b.硬化性骨炎
誤り。
硬化性骨炎は炎症のある歯の根尖周囲に生じる骨硬化で、原因歯の歯髄・根尖所見を伴います。
c.線維性異形成症
誤り。
線維性異形成症は境界が不明瞭なすりガラス状像と骨膨隆を示すことがあります。
d.化膿性下顎骨骨髄炎
誤り。
化膿性下顎骨骨髄炎では疼痛、腫脹、排膿などを伴い、骨破壊と硬化が混在することがあります。
e.セメント質骨性異形成症
正しい。
無症状で偶然発見された歯根周囲の成熟した不透過性病変として、セメント質骨性異形成症が疑われます。
覚えるポイント
- セメント質骨性異形成症は成熟段階で画像が変化します。
- 生活歯の根尖周囲に生じることがあります。
- 無症状なら不要な生検・外科処置を避けます。