Y2021M10E1Q19第2021年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問

第一種労働衛生(有害業務)特殊健康診断

特殊健康診断に関する次の文中の   内に入れる A から C の語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。 「特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として、生物学的モニタリングがあり、トルエンについては、尿中の A を測定し、B については、C 中のデルタアミノレブリン酸を測定する。」 A B C

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、特殊健康診断における生物学的モニタリングについて、トルエンと鉛の指標を対応させます。

2021年10月公表問題での組合せは、トルエンが尿中馬尿酸、鉛が尿中デルタアミノレブリン酸です。

解説

生物学的モニタリングは、尿や血液中の有害物質、その代謝物又は生体影響指標を測定し、労働者が体内へ取り込んだ量や生体への影響を把握する方法です。

作業環境測定が作業場の空気中濃度を評価するのに対し、生物学的モニタリングは、吸入だけでなく皮膚吸収などを含む個人の体内摂取を反映する点に特徴があります。

トルエンと馬尿酸

トルエンは体内で代謝され、主として安息香酸を経て、グリシンと結合した馬尿酸として尿中へ排泄されます。

そのため、2021年10月公表問題では、トルエンばく露の指標として尿中の馬尿酸を測定する組合せを選びます。

馬尿酸は食事などの影響を受けることがあるため、実務上は採尿時期、作業状況、他のばく露情報を合わせて評価します。

鉛とデルタアミノレブリン酸

鉛は、赤血球のヘム合成に関係する酵素を阻害します。

その結果、デルタアミノレブリン酸が増加し、尿中へ排泄されます。したがって、鉛ばく露の生体影響指標として、尿中デルタアミノレブリン酸を測定します。

鉛では、このほか血中鉛なども重要な指標です。

マンデル酸

マンデル酸は、スチレンなどの代謝物として知られます。

トルエンの尿中代謝物として選ぶものではありません。

ひっかけポイント
トルエンは馬尿酸、キシレンはメチル馬尿酸、スチレンはマンデル酸と整理します。

健康管理のポイント
生物学的モニタリング結果だけで診断しません。作業環境測定、作業時間、換気、保護具、皮膚接触、採取時期と合わせて産業医が評価します。

選択肢の確認

1.馬尿酸 鉛 尿
正答。正しい組合せです。
トルエンについては尿中馬尿酸、鉛については尿中デルタアミノレブリン酸を測定する組合せです。

2.馬尿酸 鉛 血液
誤り。
トルエンと馬尿酸、鉛という組合せは合っていますが、デルタアミノレブリン酸は血液中ではなく尿中で測定します。

3.マンデル酸 鉛 尿
誤り。
鉛と尿は合っていますが、トルエンの指標はマンデル酸ではなく馬尿酸です。

4.マンデル酸 水銀 尿
誤り。
マンデル酸はトルエンの指標ではなく、デルタアミノレブリン酸は水銀ではなく鉛ばく露に関係します。

5.マンデル酸 水銀 血液
誤り。
A、B、Cのいずれも適切ではありません。正しくは馬尿酸、鉛、尿です。

覚えるポイント

  • 2021年10月公表問題では、トルエンは尿中馬尿酸である。
  • 鉛は尿中デルタアミノレブリン酸を測定する。
  • キシレンはメチル馬尿酸、スチレンはマンデル酸と整理する。
  • 生物学的モニタリングは、吸入と皮膚吸収を含む体内摂取を反映する。
  • 作業環境測定と生物学的モニタリングを併用する。

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