26AM37第26回 精神保健福祉士国家試験 過去問

旧カリキュラム(第26回)共通科目地域福祉の理論と方法

事例を読んで、生活困窮者自立相談支援事業のB相談支援員(社会福祉士)の支援方針として、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事 例〕 Cさん(60歳)は、一人暮らしで猫を多頭飼育している。以前は近所付き合いがあったが今はなく、家はいわゆるごみ屋敷の状態である。B相談支援員は、近隣住民から苦情が出ていると民生委員から相談を受けた。そこでBがCさん宅を複数回訪問すると、Cさんは猫を可愛がっており、餌代がかかるため、自身の食事代を切り詰めて生活していることが分かった。Cさんは、今の生活で困っていることは特になく、近隣の苦情にどのように対応すればよいか分からない、と言っている。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

本人の主体性を尊重するとは放置することではありません。本人の思いを起点に、住民との相互理解と地域関係の回復を協働で進めます。

解説

Cさんは多頭飼育やごみの問題だけでなく、食費を切り詰め、近隣とのつながりを失い、苦情への対応方法に困っています。支援員は本人と信頼関係をつくり、健康・生活・動物・住環境のニーズを総合的に把握し、本人の意向を尊重して関係者と支援を組み立てます。苦情を述べる住民も地域の当事者として対話に参加し、相互に受け入れ可能な関わり方を検討することが、社会的孤立の解消と地域づくりにつながります。強制撤去、一方的な猫の引取り、放置、転居誘導はいずれも本人中心の協働的支援になりません。

選択肢の確認

1.Cさんの衛生環境改善のため、市の清掃局にごみを強制的に回収してもらうことにする。
誤り。緊急の法的根拠も確認せず、本人との合意形成を経ずに強制回収することは、自己決定と継続的関係を損ないます。

2.Cさんの健康のため、保健所に連絡をして猫を引き取ってもらうことにする。
誤り。猫はCさんにとって大切な存在であり、本人の意向や飼育状況を評価せず、一方的に引取りを決めるのは不適切です。

3.Cさんの地域とのつながりを回復するため、苦情を言う住民も含めて、今後の関わり方を検討することにする。
正答。最も適切です。本人と近隣住民双方の声を踏まえ、対話を通じて関係回復と現実的な生活改善を協働で目指します。

4.Cさんの主体性を尊重するため、Cさんに積極的に関わることを控えることにする。
誤り。主体性の尊重は放置ではなく、本人が選べるよう情報と関係を提供し、困り事を共に整理する継続的支援を意味します。

5.Cさんと地域とのコンフリクトを避けるため、引っ越しのあっせんを行うことにする。
誤り。地域の課題や本人の孤立を解かず転居だけを勧めると、つながりをさらに失わせ、同じ問題を別の地域へ移しかねません。

覚えるポイント

セルフネグレクトや多頭飼育では、強制・排除を先行せず、本人との信頼を基盤に生活全体と地域関係を協働で整えます。

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