60AM060|第60回 作業療法士国家試験 過去問
被殻の支配動脈を分枝するのはどれか。
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正解: 2
正答
2.中大脳動脈
この問題のポイント
脳内の特定領域の血流を理解するためには、大脳の動脈供給網の解剖的関係を正確に把握することが必要です。特に「被殻」という構造は、運動機能に関与する大脳基底核の一部であり、その栄養源を誤認すると臨床的判断に支障を及ぼす可能性があります。
解説
被殻(大脳基底核の一部)は、中大脳動脈から分岐する「レンズ核線条体動脈」と呼ばれる穿通枝によって栄養されます。この動脈は中大脳動脈の本幹から発生し、被殻、内包、淡蒼球などに供給します。高血圧性脳出血では、この穿通枝が細く血圧変動に敏感なため、最も好発する部位の一つです。臨床的にも、被殻出血が頻発する理由は、この血管の構造的特性(細く、高血圧下で破れやすい)に起因します。
作業療法士としての知識では、脳の機能とその損傷との関連を理解することが重要です。被殻は運動の計画・執行に関与するため、その損傷は運動機能の低下を引き起こす可能性があります。したがって、脳の血流パターンを正確に把握することは、患者の生活行動(ADL)や作業パフォーマンスの評価に直結します。
選択肢の確認
1.前大脳動脈:前頭葉や帯状回を栄養。被殻とは関係なし。
2.中大脳動脈:正しい。被殻を栄養する穿通枝を分岐。
3.後大脳動脈:後頭葉や視床を栄養。被殻とは無関係。
4.脳底動脈:脳幹や小脳を供給。被殻とは関係なし。
5.椎骨動脈:延髄や小脳下部を供給。被殻とは無関係。
覚えるポイント
「被殻=中大脳動脈の穿通枝」という関係を、高血圧性脳出血の好発部位とセットで記憶すると効果的です。特に、脳出血の場面で「被殻出血が最も多く見られる」という事実と、その支配動脈を結びつけることで、臨床的判断を迅速に導けるようになります。