61AM082|第61回 作業療法士国家試験 過去問
ICF の概念モデル(生物心理社会モデル)に含まれる構成要素はどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2.環境因子
この問題のポイント
ICF(国際生活機能分類)のモデルは、単なる「機能の有無」ではなく、人の生活を支える「背景要因」を考慮した構造です。特に、環境因子は外的文脈(建物、社会的態度、政策など)が機能に与える影響を示しており、作業療法の介入においては環境調整が重要です。
解説
ICFの概念モデルは「健康状態」から「心身機能」「身体構造」「活動」「参加」の生活機能に加え、その背景にある「環境因子」と「個人因子」を含みます。この中で「環境因子」とは、物理的・社会的・態度的な外的要因を指します。たとえば、トイレの設備が整っているか、介護者の支援が受けられるか、地域の支援制度があるかなど、生活の質を左右する外的要因です。作業療法では、これらの環境を評価・改善することで、患者の活動や参加を促すことが目的です。
一方、他の選択肢はICFの構成要素ではなく、ICFの前身であるICIDH(1980年)の用語に由来しています。たとえば「能力低下」「社会的不利」はICIDHで使われた概念で、ICFでは「活動制限」「参加制約」という表現に置き換えられています。
選択肢の確認
1.医療依存:ICFの構成要素ではない。医療の有無や依存度は評価項目だが、モデルの構成要素には含まれない。
2.環境因子:正しい。背景因子の一つで、生活機能に直接影響を与える外的要因を指す。
3.性格因子:ICFでは個人因子として扱われず、構成要素には含まれない。
4.能力低下:ICIDHの用語。ICFでは「活動制限」という概念に置き換わる。
5.社会的不利:同様にICIDH用語。ICFでは「参加制約」という概念に相当。
覚えるポイント
ICFのモデルは「機能」と「背景」の2つに分かれ、特に「環境因子」は作業療法の現場で頻繁に評価される要素です。医療や性格、能力、社会的状況よりも、周囲の環境が生活の質を左右するため、環境の可視化と改善が介入の鍵となります。