109Q250|第109回 薬剤師国家試験 過去問
50 歳男性。会社員。人事異動で1 年前に本社の営業課長を命じられた。し かし仕事に順応できず、ストレス、不安感及び過食が3 ケ月続いた。上司のすすめ もあり心療内科を受診し、うつ病と診断され以下の処方1 で治療中である。 (処方1 ) エスシタロプラム錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 夕食後 28 日分 内服開始後、特に副作用は現れていないが、十分な効果が認められないため、医 師は処方に新たに薬剤を追加して併用療法を行いたいと考えている。なお、男性は 現在排尿障害を伴う前立腺肥大症で処方2 を内服中である。 (処方2 ) デュタステリドカプセル0.5 mg 1 回1 カプセル(1 日1 カプセル) 1 日1 回 朝食後 28 日分 この患者に対して禁忌ではなく、併用療法として用いることができる薬物はどれ か。1つ選べ。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
SSRIで効果不十分なうつ病では非定型抗精神病薬による増強療法があり、排尿障害を悪化させる抗コリン・交感神経作用を避けます。
解説
アリピプラゾールはD2・D3受容体部分作動薬、5-HT1A部分作動薬、5-HT2A遮断作用をもち、既存の抗うつ薬で効果不十分なうつ病の増強療法に用いられます。前立腺肥大に伴う排尿障害がある本例でも、強い抗コリン作用をもつ三環系・四環系抗うつ薬より選びやすい薬です。アミトリプチリンとクロミプラミンは強い抗ムスカリン作用、マプロチリンも抗コリン作用をもち、尿閉では禁忌です。ミルナシプランはノルアドレナリン作用により尿道抵抗を高める可能性があり、尿閉では禁忌です。併用時はアカシジア等を監視します。
選択肢の確認
1.アミトリプチリン:抗コリン作用で排尿障害を悪化させるため不適切です。
2.アリピプラゾール:正答。抗うつ薬への増強療法に用いられます。
3.マプロチリン:抗コリン作用があり、尿閉で使用できません。
4.ミルナシプラン:尿閉では禁忌です。
5.クロミプラミン:強い抗コリン作用で尿閉を悪化させます。
覚えるポイント
尿閉・前立腺肥大では、抗ムスカリン作用とNA増強による尿道抵抗上昇に注意します。