111Q196第111回 薬剤師国家試験 過去問

45 歳男性。会社の健康診断にて毎年尿酸値の高値を指摘されてきた。右の 第一中足趾節関節(親指の付け根)に痛みがあったので、近くの整形外科クリニッ クを受診したところ、痛風と診断された。処方1 、2 の薬剤を服用していたが、最 近、仕事のストレスから普段の飲酒(ビール)が増え、3 日前から同じ部位の腫脹 と激しい疼痛が現れた。今朝受診し、処方3 、4 の薬剤が追加され、薬局を訪れ た。 (処方1 ) フェブキソスタット錠 20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 (処方2 ) クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合散 1 回1 g (1 日3 g) 1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分 (処方3 ) ナプロキセン錠 100 mg 昼4 錠、夕2 錠(1 日6 錠) 1 日2 回 昼夕食後 1 日分(初日) (処方4 ) ナプロキセン錠 100 mg 1 回2 錠(1 日4 錠) 1 日2 回 朝夕食後 6 日分(2 日目以降) (検査値) 血圧 125/80 mmHg、血清クレアチニン 0.8 mg/dL、尿酸 7.2 mg/dL、 CRP 5.6 mg/dL、尿 pH 5.5 高尿酸血症の患者では、血液中に尿酸ナトリウムが健常者より高濃度で存在して いる。図に示すように尿酸ナトリウムは弱酸・強塩基の塩であり、尿酸の pKa は 5.75(25 ℃)である。いま、400 μmol/L の尿酸ナトリウム水溶液があった とすると、この水溶液の pH に最も近い値はどれか。1つ選べ。 ただし、尿酸ナトリウムは水溶液中で次のように反応するものとし、水のイオン 積 Kw =[H +] [OH -]= 1.0 × 10 -14(mol/L) 2(25 ℃)、log 2 = 0.30 とする。また、 温度は 25 ℃で、尿酸ナトリウムは水溶液中で完全に溶解しており、沈殿は生じて いないものとする。 尿酸ナトリウム(NaU) NaU → U - + Na + 尿酸ナトリウム 尿酸イオン U - + H2O ⇄ HU + OH - 尿酸

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

公式画像の尿酸イオンU⁻を弱酸HUの共役塩基として扱い、KaからKbを求め、塩基の加水分解で生じるOH⁻濃度を計算します。

解説

尿酸のpKa=5.75なので、尿酸イオンのpKbは14.00-5.75=8.25です。濃度400 μmol/Lは4.00×10⁻⁴ mol/Lで、その濃度指数pCは-log C=4-log4=4-0.60=3.40です。弱塩基の加水分解で解離が小さいとき、pOH=(pKb+pC)/2=(8.25+3.40)/2=5.825となります。したがってpH=14.00-5.825=8.175で、最も近い値は8.2です。得られるOH⁻濃度は初濃度に比べ十分小さく、近似も妥当です。

選択肢の確認

1.6.8:誤り。弱酸・強塩基の塩なので酸性側にはなりません。
2.7.6:誤り。加水分解から求めるpHより低い値です。
3.8.2:正答。計算値8.175を丸めた値です。
4.8.8:誤り。pOHの計算値と一致しません。
5.9.4:誤り。塩基性を過大に見積もっています。

覚えるポイント

共役塩基ではpKb=14-pKa、pOH=(pKb-log C)/2です。400 μmol/L=4.00×10⁻⁴ mol/Lに換算します。

111Q285111Q197
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