111Q285|第111回 薬剤師国家試験 過去問
7 歳男児。身長 124 cm、体重 25 kg。母親によると、患児は食後に「喉が 熱い感じがする」と訴えることが多く、夜間に咳き込んだり、胸をさする仕草をみ せたりすることがある。また、酸っぱいものを吐き戻すことがあり、体重減少はな いが、食欲が少し落ちているとのこと。医師の診察により逆流性食道炎と診断さ (注))が処方 れ、ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩の細粒剤(アルタット細粒 20% されることになった。 本処方製剤には苦味のある有効成分が含まれている。患児及び母親への服薬指導 を実施する際、処方された細粒剤とそのカプセル剤の製剤及び薬物動態を確認し、 以下の情報を得た。 ⑴ 生物学的同等性試験(健康成人男子へのクロスオーバー単回 75 mg 経口投与) ※ ※評価パラメーターである AUC 及び Cmax について統計解析を行った結果、 AUC 及び Cmax は対数正規分布し、絶食時及び食後のいずれの場合も判定基準で ある log(0.80)~ log(1.25) の範囲内であった。 ⑵ 有効成分の原末及びカプセル剤を経口投与した後の血漿中濃度及び薬物動態パ ラメーターの比較(健康成人5 名) AUC Cmax Tmax T1/2 製 剤 (ng/mL) (h) (h) (ng・h/mL) 原 末 2302 ± 170 431 ± 20 1.4 ± 0.2 2.72 ± 0.16 カプセル剤 1865 ± 178 237 ± 17 3.0 ± 0.3 4.05 ± 0.29 (Mean±S.E, n=5) ⎧ | | | | | | | | | | | | | | | ⎩ ⎫ | | | | | | | | | | | | | | | ⎭ 注:アルタット細粒 20%の組成及び特性 ・有効成分:ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩 200 mg/g ・添加物:結晶セルロース(粒)、ヒドロキシプロピルセルロース、 エチルセルロース、クエン酸トリエチル、タルク、 D-マンニトール、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、 アセスルファムカリウム、含水二酸化ケイ素、香料 ・特性: 日本薬局方一般試験法「製剤の粒度の試験法」により試験すると き、18 号(850 μm)ふるい及び 30 号(500 μm)ふるいを全量 通過した。 ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩は、小児の逆流性食道炎に対して、体重 30 kg 未満では1 回 37.5 mg、体重 30 kg 以上では1 回 75 mg を1 日2 回経口投与 する。この患児に対するアルタット細粒 20%の1 日量(製剤量)として、最も近 い値はどれか。1つ選べ。

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正解: 4
正答
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この問題のポイント
体重30 kg未満の1回量37.5 mgを1日2回投与し、20%細粒=200 mg/gとして製剤量へ換算します。
解説
患児は体重25 kgなので、1回の有効成分量は37.5 mgです。1日2回投与するため有効成分の1日量は37.5×2=75 mgとなります。アルタット細粒20%は1 g中にロキサチジン酢酸エステル塩酸塩200 mgを含むので、必要製剤量は75 mg÷200 mg/g=0.375 g/日です。20%を20 mg/gと取り違えないこと、1回量と1日量を区別することが計算の要点です。1回製剤量なら37.5÷200=0.1875 gであり、これを2回投与すると0.375 gになります。
選択肢の確認
1.0.030 g:有効成分濃度と投与回数の換算が合いません。
2.0.075 g:75 mgをそのままg換算しただけで、20%製剤への換算がありません。
3.0.150 g:必要量より少なくなります。
4.0.375 g:正答。75 mg/日÷200 mg/gです。
5.0.500 g:有効成分100 mgに相当し、過量です。
覚えるポイント
20%細粒は200 mg/gです。37.5 mg/回×2回÷200 mg/g=0.375 g/日と計算します。