111Q198|第111回 薬剤師国家試験 過去問
60 歳女性。統合失調症にて入院中。ハロペリドールと以下の併用薬による 治療を受けていたが、手の震えなどの訴えが患者からあった。医師、薬剤師はアカ シジアを疑った。医師との合同カンファレンスでハロペリドールをパリペリドン経 口徐放錠(PAL)に切り替える方針となった。合同カンファレンス後、医師から PAL 6 mg、1 日1 回就寝前の処方を検討しているとの連絡があった。 (併用薬) 酸化マグネシウム錠 330 mg 1 回1 錠 (1 日2 錠) 1 日2 回 朝夕食後 ビペリデン塩酸塩錠1 mg 1 回1 錠 むずむず、流涎あるとき 1 日3 回まで (合同カンファレンス直前検査値) AST 16 IU/L、ALT 13 IU/L、血清クレアチニン 0.66 mg/dL、 空腹時血糖 115 mg/dL、HbA1c 6.2%、CCr 72 mL/min (PAL の添付文書に記載された情報) 注)本剤は、浸透圧を利用した放出制御システム(OROS)を応用した、 パリペリドンの放出制御型の徐放錠である。規格は3 mg、6 mg、9 mg。 PAL への切り替えについて薬剤師が医師に提案する内容として適切なのはどれ か。2つ選べ。

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正解: 1・3
正答
1・3
この問題のポイント
パリペリドン徐放錠への切替えでは、添付文書の服用時点、腎機能別の開始量、定常状態までの時間、重複投与を確認します。
解説
パリペリドン経口徐放錠は1日1回朝食後に服用します。主に未変化体で腎排泄されるため、CCr 72 mL/minは軽度腎機能低下に該当し、3 mgから慎重に開始するのが適切です。パリペリドンはリスペリドンの活性代謝物なので、予防的にリスペリドンを追加すると作用と有害事象が重複します。酸化マグネシウムを変更すべき相互作用は示されていません。徐放製剤で濃度が定常状態へ達するには数日を要するため、開始2日目だけで維持用量を判断するのは早すぎます。EPSやアカシジア、代謝系副作用も観察します。
選択肢の確認
1.服用は朝食後とする。:正答。定められた服用時点です。
2.統合失調症の悪化に備えリスペリドンを追加する。:誤り。薬理作用が重複し副作用リスクを高めます。
3.切り替えは低用量の3 mg から開始する。:正答。CCr 72 mL/minでは軽度腎機能低下を考慮します。
4.酸化マグネシウムは他剤に変更する。:誤り。本例で変更を要する根拠はありません。
5.服用開始後2 日目に1 日用量の評価を行う。:誤り。定常状態前で十分な評価時点ではありません。
覚えるポイント
パリペリドン徐放錠は朝食後。腎排泄型なのでCCr 50以上80未満では3 mg開始を基本にします。