109Q219|第109回 薬剤師国家試験 過去問
76 歳女性。夫と息子との3 人暮らし。高血圧症、てんかん、統合失調症及 び不眠症の治療を行っている。処方1 ~3 は、以下の時系列記録の1 年前から継続 している。 (処方1 ) アジルサルタン錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 (処方2 ) バルプロ酸Na 徐放錠100 mg 1 回1 錠(1 日2 錠) リスペリドン口腔内崩壊錠1 mg 1 回1 錠(1 日2 錠) 1 日2 回 朝夕食後 28 日分 (処方3 ) ラメルテオン錠8 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) レンボレキサント錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 就寝前 28 日分 7 月4 日(かかりつけ医受診後来局): 処方1 ~3 継続、eGFR 56 mL/min/1.73 m 2 8 月1 日(かかりつけ医受診後来局): 処方1 ~3 継続、eGFR 32 mL/min/1.73 m 2 家族「腎臓の精密検査のために、かかりつけの先生が、大学病院の腎臓内科の外来 受診を予約してくれました。8 月8 日に本人を連れていきます。」 8 月4 日(家族から薬局へ電話相談、及び薬剤師から医師への確認): 家族「前回受診時にかかりつけの先生に伝え忘れましたが、よだれが出るように なったり、顔の表情が無くなったり、歩行が遅くなったりすることが7 月中旬ぐら いから目立ってきました。」 かかりつけ医師「随意運動は問題ありませんでした。薬の副作用ですね。」 この副作用と同じ症状が現れる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
薬剤性パーキンソニズムと同じ運動症状を来す神経回路の障害部位を選びます。
解説
パーキンソン症状は、黒質緻密部から線条体へ至るドパミン神経の機能低下によって大脳基底核回路の出力バランスが崩れることで生じます。抗精神病薬によるD2受容体遮断も、この黒質線条体系のドパミン作用を低下させるため、基底核障害と同様の無動、筋強剛、振戦、姿勢反射障害等が現れます。随意運動麻痺を主徴とする皮質脊髄路障害とは機序が異なります。
選択肢の確認
1.大脳皮質運動野の障害:運動麻痺などを生じますが、典型的なパーキンソニズムの主座ではありません。
2.大脳辺縁系の障害:情動、動機付け、記憶等への影響が中心です。
3.大脳基底核の障害:正答です。黒質線条体系を含む回路の障害で同様の症状が生じます。
4.視床下部の障害:自律神経、内分泌、体温・摂食調節等への影響が中心です。
5.皮質脊髄路の障害:痙性麻痺、腱反射亢進、病的反射等を来します。
覚えるポイント
パーキンソン病・薬剤性パーキンソニズムは黒質線条体系と大脳基底核回路の異常です。