60PM095|第60回 理学療法士国家試験 過去問
周術期の肺塞栓症で誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
周術期の肺塞栓症(PTE)では、術後の運動開始タイミングと予防対策の関係が重要。特に、安静臥床は血栓形成を促進するため、臨床的に誤った対応とされる。
解説
周術期の肺塞栓症は、手術後に下肢の深部静脈に形成された血栓が肺動脈に移行し、血流を阻害する疾患である。その多く(約90%)は下肢の深部静脈血栓(DVT)が原因となる。発症時には突然の呼吸困難、胸痛、意識障害が現れ、特に巨大血栓が主幹動脈を塞ぐと突然死のリスクが高くなる。また、術後の安静期間中に血栓が形成され、離床時の歩行や運動によって剥離されることが多い。したがって、発症リスクが高く、早期離床が予防に最も効果的である。
一方、安静臥床を「予防のため」行うのは誤りである。安静は下肢の血流を減少させ、血栓形成を促進するため、むしろリスクを高める。理学療法の観点からも、早期に適切な運動介入を行うことで、血流の維持と血栓の予防が図られる。
選択肢の確認
1.呼吸困難を生じる。:正しい。肺血流の遮断により発現。
2.突然死のリスクが高い。:正しい。巨大血栓による右心不全が原因。
3.歩行開始時に発症しやすい。:正しい。運動による血栓剥離が原因。
4.予防のため安静臥床とする。:間違っている。安静は血栓形成を助長する。
5.下肢の静脈血栓が原因となることが多い。:正しい。DVTが90%以上を占める。
覚えるポイント
「安静は血栓の敵」。周術期の肺塞栓症予防には、早期離床と適切な運動介入が不可欠であり、安静臥床は絶対に推奨されない。