76PM79|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
物理量と単位の組合せで正しいのはどれか。2 つ選べ。
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正解: 4・5
正答
4、5
この問題のポイント
この問題では、放射線物理量と単位の対応が問われています。
「2 つ選べ。」なので、正しい選択肢は 4 と 5です。
重要な単位は次の通りです。
- カーマ:Gy = J・kg⁻¹
- 吸収線量:Gy = J・kg⁻¹
- 照射線量:C・kg⁻¹
- 質量阻止能:J・m²・kg⁻¹
- 線減弱係数:m⁻¹
解説
放射線計測では、物理量ごとの単位を正確に区別する必要があります。
カーマ
カーマは、非荷電粒子が物質中で荷電粒子に与える運動エネルギーを、物質の質量で割った量です。
単位は、
Gy = J・kg⁻¹
です。
したがって、「J・kg」は誤りです。
吸収線量
吸収線量は、物質に吸収されたエネルギーを質量で割った量です。
単位は、
Gy = J・kg⁻¹
です。
「C・kg⁻¹」は照射線量の単位なので、吸収線量の単位としては誤りです。
照射線量
照射線量は、空気中で X 線または γ 線により生じた電荷量を空気の質量で割った量です。
単位は、
C・kg⁻¹
です。
「J・kg⁻¹」は吸収線量やカーマの単位です。
質量阻止能
阻止能は、荷電粒子が物質中を進むときに単位長さあたりに失うエネルギーです。
単位は、
J・m⁻¹
です。
質量阻止能は、阻止能を密度で割った量なので、
(J・m⁻¹)÷(kg・m⁻³)
= J・m²・kg⁻¹
となります。
したがって、質量阻止能 J・m²・kg⁻¹ は正しい組合せです。
線減弱係数
線減弱係数 μ は、X 線や γ 線が物質中で単位長さあたりに減弱する割合を表します。
減弱式は、
I = I0 e^(-μx)
です。
指数部分 μx は無次元でなければならないため、x の単位が m のとき、μ の単位は
m⁻¹
です。
したがって、線減弱係数 m⁻¹ は正しい組合せです。
ひっかけポイント
吸収線量と照射線量の単位を混同しないことが重要です。
吸収線量は J・kg⁻¹、照射線量は C・kg⁻¹ です。
選択肢の確認
1.誤り。
カーマの単位は Gy、すなわち J・kg⁻¹ です。J・kg ではありません。
2.誤り。
吸収線量の単位は Gy、すなわち J・kg⁻¹ です。C・kg⁻¹ は照射線量の単位です。
3.誤り。
照射線量の単位は C・kg⁻¹ です。J・kg⁻¹ は吸収線量やカーマの単位です。
4.正しい。
質量阻止能の単位は J・m²・kg⁻¹ です。阻止能を密度で割った量として理解します。
5.正しい。
線減弱係数の単位は m⁻¹ です。減弱式 I = I0 e^(-μx)で、μx が無次元になる必要があります。
覚えるポイント
- カーマの単位は Gy = J・kg⁻¹ です。
- 吸収線量の単位は Gy = J・kg⁻¹ です。
- 照射線量の単位は C・kg⁻¹ です。
- 質量阻止能の単位は J・m²・kg⁻¹ です。
- 線減弱係数の単位は m⁻¹ です。