77AM98|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
放射性同位元素等規制法で誤っているのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題は、放射性同位元素等規制法で誤っているものを選ぶ問題です。
誤っているのは、1 メガ電子ボルト未満のエネルギーを有するエックス線は放射線の定義に含まれるという記述です。
放射性同位元素等規制法における放射線の定義では、エックス線についてエネルギー条件があり、1 MeV 未満のエックス線はこの法律上の放射線の定義から除かれます。
したがって、選択肢 3 が誤りです。
解説
放射性同位元素等規制法は、放射性同位元素や放射線発生装置などを規制し、放射線障害を防止するための法律です。
この法律は、原子力基本法の精神にのっとり、放射線障害の防止と公共の安全確保を目的としています。
また、サイクロトロンなどの粒子加速器は、放射線発生装置に該当します。
一方で、法律上の「放射線」の定義では、エックス線について一定のエネルギー以上のものが対象になります。
診療で使う一般的な診断用 X 線装置の X 線は、多くが 1 MeV 未満です。
そのため、すべてのエックス線が放射性同位元素等規制法上の放射線に含まれるわけではありません。
ひっかけポイント
物理学的には X 線は電離放射線です。
しかし、法令上の定義では、規制対象とする範囲が決められています。
「物理学的な放射線」と「法律上の放射線」は区別して考えます。
放射線障害予防規程について
放射性同位元素等を扱う事業所では、放射線障害予防規程を定め、必要に応じて変更します。
変更した場合は、定められた期間内に原子力規制委員会へ届け出る必要があります。
国家試験では、変更の日から 30 日以内という期間も問われやすいポイントです。
特定放射性同位元素
特定放射性同位元素は、放射性同位元素のうち、その放射線が発散された場合に、人の健康に重大な影響を及ぼすおそれがあるものです。
セキュリティや厳格な管理が重要となる放射性同位元素として理解します。
選択肢の確認
1.誤りではありません。
放射性同位元素等規制法は、原子力基本法の精神にのっとって定められています。
放射線障害の防止と公共の安全確保が目的です。
2.誤りではありません。
サイクロトロンは、荷電粒子を加速して放射線を発生させる装置であり、放射線発生装置に該当します。
核医学用放射性核種の製造などにも関係します。
3.誤り。
1 メガ電子ボルト未満のエネルギーを有するエックス線は、放射性同位元素等規制法上の放射線の定義には含まれません。
したがって、この記述が誤りであり、本問の正答です。
4.誤りではありません。
放射線障害予防規程を変更した場合は、変更の日から 30 日以内に原子力規制委員会へ届け出る必要があります。
法規問題では、届出の期限も重要です。
5.誤りではありません。
特定放射性同位元素は、放射線が発散された場合に人の健康へ重大な影響を及ぼすおそれがある放射性同位元素です。
そのため、通常の管理に加えて、厳格な管理が求められます。
覚えるポイント
- 放射性同位元素等規制法は、放射線障害防止と公共の安全確保を目的とする。
- サイクロトロンは放射線発生装置に該当する。
- 法令上、1 MeV 未満のエックス線は放射性同位元素等規制法の放射線の定義に含まれない。
- 放射線障害予防規程を変更した場合は、変更の日から 30 日以内に届け出る。
- 特定放射性同位元素は、人の健康へ重大な影響を及ぼすおそれがあるものとして管理される。