77PM61|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
光電効果が生じたときに放出されるのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 3・5
正答
3、5
この問題のポイント
この問題は 2つ選べ です。
光電効果では、入射 X 線や γ 線のエネルギーが軌道電子にすべて与えられ、電子が原子外へ放出されます。
その後、内殻に空孔ができるため、原子は安定状態へ戻る過程で次のどちらかを放出します。
- 特性 X 線
- Auger〈オージェ〉電子
解説
光電効果では、光子が内殻電子などの束縛電子にエネルギーを与え、その電子を原子外へ放出します。このとき放出される電子は光電子です。
光電子が放出されると、内殻に空孔ができます。外側の殻の電子がこの空孔へ遷移すると、エネルギー差が生じます。
このエネルギー差の放出には 2 つの形式があります。
1 つは、電磁波として放出される特性 X 線です。
もう 1 つは、エネルギーが別の軌道電子に与えられ、その電子が放出されるAuger〈オージェ〉電子です。
したがって、光電効果に伴って放出されるものとして正しいのは、特性 X 線とAuger〈オージェ〉電子です。
ひっかけポイント
光電効果で最初に放出される電子は光電子ですが、この選択肢にはありません。
内殻空孔の緩和過程で出るものとして、特性 X 線と Auger〈オージェ〉電子を選びます。
選択肢の確認
1.誤り。
β 線は、原子核の β 壊変に伴って放出される電子または陽電子です。光電効果で原子の軌道電子遷移により放出されるものではありません。
2.誤り。
δ 線は、主に荷電粒子が物質中を通過するときに、軌道電子をはじき出して生じる二次電子です。光電効果後の内殻空孔の緩和過程で放出されるものとしては不適切です。
3.正しい。
光電効果で内殻電子が放出されると、内殻空孔ができます。外殻電子が内殻へ遷移するとき、エネルギー差が特性 X 線として放出されることがあります。
4.誤り。
内部転換電子は、励起状態の原子核が γ 線を放出する代わりに、核の励起エネルギーを軌道電子へ与えて放出される電子です。光電効果による放出ではありません。
5.正しい。
内殻空孔が埋まるときのエネルギーが別の軌道電子に与えられ、その電子が放出されることがあります。これが Auger〈オージェ〉電子です。
覚えるポイント
- 光電効果では、光子エネルギーが軌道電子にすべて与えられます。
- 光電効果により、光電子が放出され、内殻空孔が生じます。
- 内殻空孔の緩和で、特性 X 線またはAuger〈オージェ〉電子が放出されます。
- β 線は原子核壊変に由来します。
- 内部転換電子は原子核の脱励起に由来し、光電効果とは別の現象です。