38PM125第38回 管理栄養士国家試験 過去問

臨床栄養学第38回午後・問111〜136

55 歳、男性。慢性膵炎(代償期)。事務職。身長172 cm、体重65 kg、BMI 22.0 kg/m²。血液検査値は、CRP 0.8 mg/dL、アミラーゼ120 U/L(基準値: 32~104 U/L)。この患者の1 日当たりの目標栄養量の組合せである。 最も適当なのはどれか。1 つ選べ。 エネルギー たんぱく質 脂肪(kcal/日) (g/日) (g/日)

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

慢性膵炎の代償期にある患者について、エネルギーとたんぱく質を確保しながら、疼痛や炎症を起こしやすい時期の脂肪量を調整する問題です。

解説

まず標準体重を求めます。標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 なので、1.72×1.72×22=約65 kgです。

エネルギー量は、標準体重×エネルギー係数で求めます。事務職(軽労作)で25~35 kcal/kgとすると、65×30=約1950 kcalで、2000 kcalが妥当です。

たんぱく質は1.0~1.2 g/kg程度とすると、65×1.2=約78 gで、75 gが妥当です。

脂肪は、膵酵素分泌を刺激して腹痛を起こしやすい代償期には制限します。この患者はアミラーゼが基準値を上回っており、選択肢では20 g/日が適切です。一方、非代償期に消化吸収障害がある場合は、十分な膵消化酵素補充療法のもとで脂肪を必要以上に制限せず、低栄養を防ぐ考え方へ変わります。

ひっかけポイント
慢性膵炎では病期によって脂肪管理が異なります。この問題は疼痛を生じやすい代償期として判断します。

選択肢の確認

1.1,400 ── 60 ── 50
適切でない。エネルギー1400 kcalは標準体重65 kgには不足で、脂肪50 gは膵炎には多すぎます。

2.1,400 ── 75 ── 20
適切でない。脂肪は適切ですが、エネルギー1400 kcalが不足です。

3.2,000 ── 60 ── 40
適切でない。エネルギーは妥当ですが、脂肪40 gは膵炎には多く、たんぱく質もやや少なめです。

4.2,000 ── 75 ── 20
最も適当。エネルギー・たんぱく質を確保しつつ、代償期の脂肪を20 gに制限した組合せです。

5.2,000 ── 90 ── 40
適切でない。たんぱく質90 gは過剰で、脂肪40 gも膵炎には多すぎます。

覚えるポイント

  • 代償期で疼痛や膵酵素上昇があるときは脂肪を制限する
  • 非代償期は消化酵素補充を行い、過度な脂肪制限による低栄養を避ける
  • エネルギーは標準体重×25~35 kcal/kg、たんぱく質は1.0~1.2 g/kgが目安
  • 病期、腹痛、便性状、体重、膵酵素などを合わせて評価する

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